オジェの最終SSは"戦略的"な遅刻「ポイント稼ぐために出走順遅らせた」

WRCスウェーデンの参戦者は、オジェとMスポーツが戦略的に走行順を遅らせた出来事を受けて、規制に苦言を呈した。

 トヨタを始めとしたWRCラリー・スウェーデンに参戦したドライバーとチームは、セバスチャン・オジェとMスポーツが戦略的に走行順を遅らせた出来事を受けて、レギュレーションに対し苦言を呈している。

 2月15~18日に開催されたWRC第2戦ラリー・スウェーデンは、併催されたヒストリックラリーにより路面状況が悪化し、出走の順番によって不利な状況に立たされるWRCドライバーが数名いた。

 ヒストリックラリーカーのタイヤ幅はWRカーのものよりも狭く、ほとんどが後輪駆動車であったため、走行した後の道には固まった雪でできた深い轍(わだち)が刻まれていた。この轍がWRカーにとって厄介なモノであった。

 ヒストリックラリーの後、WRCラリー・スウェーデンの走行が行われた。そのため金曜日の第1出走者であるオジェは、悪化した路面コンディションの中で"雪かき役"を担うこととなり、結局その日の終わりには12番手まで順位を落とした。

「ヒストリックラリーカーのタイヤ幅は、僕のマシンのものよりも20cmも狭い」とオジェは語った。

「ストレートであっても、轍に邪魔されるという地獄を味わった」

「最悪の気分だ。どのコーナーも思ったように進むことができず、実際全てのスノーバンクに当たる羽目になった。僕のマシンの前輪は他のドライバーたちとほぼ同じように走ることができたが、リヤは10~15cmほど走行ラインから外れてしまっていた」

「一方、走行順が遅ければ遅いほど、タイムが速くなっていくのが見ればわかると思う」

 オジェはパワーステージが設定されている最終ステージで少しでもポイントを稼ぐために、意図的に走行順を遅らせ、路面状況がある程度改善された道を走行した。これによりオジェは2番手タイムを記録して、4ポイント獲得した。

 タイムコントロール(TC)に遅れて到着したオジェは4分10秒のタイムペナルティを受けたが、Mスポーツは最終ステージ前の段階で10番手にいたオジェの順位を守るために、11番手だったエルフィン・エバンスに対し4分20秒のタイムペナルティが加わるように遅れてTCに到着するよう指示した。これにより、オジェはタイムペナルティが加わっても10位に入賞し、1ポイント獲得することができた。

 オジェはヒストリックラリーの参加者を責めないと主張し、WRCドライバーにはタイヤの選択肢がなかったことを指摘した。

「彼らは自分たちのラリーを楽しんでいた。しかし、彼らの後に走行することで路面コンディションが非常に悪くなっていた」

「タイヤにもっと選択肢があれば、そういった状況を防ぐことができたかもしれない。このイベントで選べたスノータイヤの仕様はひとつだけだった。スウェーデンは僕たちにタイヤの選択肢が与えられない唯一のイベントだ」

「ジュニアWRCでさえ僕たちよりもタイヤの選択肢が多い。彼らは2パターンのスタッド(の長さ/7mmか8mm)を選ぶことができる。それが僕たちの役に立っていたかもしれない」

 オジェと同様に走行順が早かったトヨタのオット・タナクとヤリ-マティ・ラトバラも、金曜日の走行で大きく順位を落とした。これに対し、トヨタのチーム代表であるトミ・マキネンは、イベントのフォーマット変更する必要があると断言した。

「フォーマットを変更する必要がある。我々にはあのような路面を走るマシンを用意することはできない」

「WRカーが走行を終えた後にヒストリックカーを走らせることはできないのだろうか」

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この記事について
シリーズ WRC
イベント名 ラリー・スウェーデン
ドライバー セバスチャン オジェ
チーム M-スポーツ
記事タイプ 速報ニュース