愛知・大村知事「WRCを愛知県で!」モータースポーツ議員連盟古屋会長も開催を後押し
愛知県知事の大村氏と衆議院議員の古屋氏は、新城ラリーの会場内でWRCラリー・ジャパンについて言及した。

11月4~5日、愛知県新城市で全日本ラリー選手権最終戦"新城ラリー2017"が開催された。
今回で14回目の開催となる"新城ラリー"は、初開催時は市と民間ラリー運営団体によるイベント開催で観客が2000人ほどの規模だったが、今となっては県やトヨタ自動車を筆頭とした地元企業が協力し合い、2日間で5万人ほどの観客を動員するイベントへと成長した。
"新城ラリー2017"最後のSSの走行が終了した後、開催場所である新城総合公園に西日が差し込む中、トヨタ自動車の豊田章男社長自ら「WRCラリー・ジャパンの復活を歓迎し、待望している」という発言があった。
それまで会場の隅で息を潜めるように囁かれていた話題が豊田社長によって公に晒されたことで、会場内の空気は一気に"WRCラリー・ジャパン復活"ムードへ切り替わるようだった。
さらに"新城ラリー2017"の大会名誉会長である愛知県知事である大村秀章氏は、WRCラリー・ジャパンの開催についての期待感を次のように語った。
「"新城ラリー"を県の運営する新城総合公園で開催するのはこれで5回目のこととなります。県の公園内でラリー競技をし始めたのは愛知県が初めてのことになると思います。愛知県は自動車工業の地域ですが、産業だけでなくモータースポーツ文化・自動車文化をこの地から発信していきたいと考え、このようなイベントを県営公園ではじめました。今後ももっとこの輪を広げていき規模を拡大していけたらと考えております」
「(WRC)開催のためには様々な条件があると思います。しかし、我々もできればチャレンジしていきたい。そのためにも専門の方々には開催に向けてうまく繋げていただきたいと考えております」
さらに大会名誉顧問を務める衆議院議員の古屋圭司氏は、自民党モータースポーツ推進議員連盟の会長を務め、ラリーのみに限らず様々なカテゴリーの公道でのモータースポーツ活動を推進している。自身でも現役でモータースポーツをするという古屋氏はWRCラリー・ジャパン開催への想いについて語った。
「毎年新城ラリーに訪れていますし、まだ私自身も現役でモータースポーツをしています。トヨタ自動車の豊田社長や愛知県知事からも後押しをいただきましたが、将来WRCを日本で開催することについて言及がありました。これは間違いなく実現すると思いますし、実現できます。むしろ実現しなければなりません」
「私は愛知県だけでなく、東海地区全体で協力して取り組んで行きたいと考えています。愛知県周辺が協力していけば、20kmのSSを作ることは可能です」
「(東海地区の)道路は素晴らしいです。アクセス面もいいですし、10年後にはリニア中央新幹線も開通する予定です。飛行機、高速道路、電車全ての交通機関が揃ってますから、開催のためにこれほど良い条件のところはないと自負しております。WRCを開催するための条件全てが揃っていると言っても過言ではないと考えております」
「そんな大きな夢を抱かせてください。日本は自動車産業としては世界一を誇りますが、モータースポーツ文化の面では世界に遅れをとっています。このふたつの要素が一緒に成長していけば、自動車大国になれますので、皆様の応援を賜りたいと考えております」
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