空力と冷却を改善した2018年ヤリス。エンジンはTMG村田が太鼓判

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空力と冷却を改善した2018年ヤリス。エンジンはTMG村田が太鼓判
2018/02/02 8:28

2018年型トヨタ・ヤリスの改良点について、チーフエンジニアのトム・ファウラーやTMG代表の村田久武氏が語った。

 2018年のWRC開幕戦ラリー・モンテカルロでオット・タナクが2位、ヤリ-マティ・ラトバラが3位につけるなど順調なスタートを切ったトヨタ陣営。その原動力である2018年型のヤリスWRCについて、チーフエンジニアのトム・ファウラーは「主にエアロダイナミクスの改良を行った」と語る。

 まず、最大の特徴がフロントのダウンフォースの向上だ。フロントバンパーおよび左右のフェンダーの形状を一新したその結果、「前後のバランスが向上したほか、フロントバンパーを2つのパーツに分けることでメンテナンス性が向上した」とファウラーは語る。

 さらにこのエアロダイナミクスは冷却性能も高いという。ファウラー曰く「昨年は熱い地域でトラブルが出たが、その対策としてクーリングシステムも見直した。冷却性能を高めることでエンジンのパフォーマンスを最大限に活かせるようになった」という。また導風システムの改良により、ダンパーやブレーキも効率的に冷却されるなど細部まで熟成が図られているようだ。

 一方、エンジンに関しては細部のリファイン程度の進化となっている。TMGの村田久武社長が「(WECと)同じパーツを使っているわけではないが、ル・マン24時間レースも1万kmの走行を想定しているため、(パーツの)ライフに対する考え方などはWECのアイデアが生かされています。WRCも制約がありますが、耐久性に関しては問題ありません」と語るように、もともとヤリスWRCのエンジンは高いパフォーマンスを持つ。現地でライバル車両を見た村田社長は「各マシンともにエアロダイナミクスがまったく違っていました。ヤリスWRCのフロントカナードは他のクルマよりも大きいですが、それだけ大きなダウンフォースを持ちながらも、すぐにトップスピードへ持って行けていることを考えると、パワーに関しては負けていません」と語り、その性能に対する自信を示した。

 2018年からトヨタに加入し、開幕戦のモンテカルロで2位につけたタナクも「マシンのフィーリングは良かった。6日しか事前にテストをできなかったので、まだマシンの全てを把握できていないが、パッケージとしてはとてもいい」とヤリスWRCをインプレッション。7位につけたエサペッカ・ラッピを含めて、開幕戦で全てのドライバーがポイントを獲得していることから、ヤリスWRCは乗り手を選ばないコントロール性の高いマシンだと言えるだろう。

 それに加えて2018年型モデルは前述のとおり、クーリングシステムを改良したことで2017年型モデルの課題だった熱対策を克服。他陣営はモンテカルロでは取りこぼしがあったが、少なくともマシンのパフォーマンスに関しては、ヤリスWRCがトップレベルのマシンであると言えそうだ。

取材・文/廣本泉

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