シトロエン、”クラッシュ過多”のミークに我慢の限界。参戦打ち切りを発表
シトロエンは、クリス・ミークのクラッシュの数が多すぎるとして、彼の今季残りのWRC参戦打ち切りを発表した。









シトロエンは、今季残りの世界ラリー選手権(WRC)にクリス・ミークを起用しないと発表。クラッシュの数が極端に多いことがその理由だという。
先週のラリー・ポルトガルでは、2日目のSS12でまっすぐ森の中に突っ込んでしまい、大クラッシュしてしまったミーク。助けを借りてマシンから脱出したが背中の痛みを訴え、検査のためにヘリで病院に搬送された。なお幸い大事には至らず、すぐに退院している。
2014年にシトロエンのワークスチームと契約を交わしたミークは、新規定のマシン開発にも携わっていたが、2017年シーズンは大きなクラッシュを繰り返し、一時休養を命じられるなどしてランキング7位に終わった。
今季は、ラリー・メキシコでの3位が最高位のランキング8位となっていたが、チームの我慢もここまで。早々にシーズンを終える結果となった。
シトロエンのチーム代表であるピエール・ブダールは、ミークの事故を見たことが、”安全性”を根拠にしたドライバーラインアップの変更決定につながったと語った。
「ドライバーやコドライバーにも影響を及ぼすため簡単な決断ではなかったが、チーム代表として私は安全性を懸念していた」
「結果的に、この決定を予防措置として選択した」
ミークの離脱を発表したシトロエンの声明では「(ミークは)クラッシュの数が極端に多く、そのうちのいくつかが特に危険だったため、クルーの安全性に重大な影響を及ぼす可能性がある」とされている。また、競技を行う上でミークの参戦を正当化できないとも付け加えている。
シトロエンは、ミーク離脱後のドライバー起用計画はまだ発表していない。サルディニアで行われる次戦のラリー・イタリア(6月8~10日)には、クレイグ・ブリーンとマッズ・オストベルグの2台で参戦することになるだろう。
今季、3戦にスポット参戦することが決定している9度のWRC王者セバスチャン・ローブは、10月末のラリー・カタルーニャでの参戦を残している。
この記事について
シリーズ | WRC |
ドライバー | クリス ミーク , ポール ネーグル |
チーム | シトロエン・ワールドラリー・チーム |
執筆者 | Matt Beer |