FIA、WRCラリージャパンでの”一般車のコース進入”について調査開始「僕らは飛ばして走っていた」と目撃ドライバー
FIAは、世界ラリー選手権の最終戦ラリージャパンのSS4で発生した一般車のコース進入について、安全に関する重大な違反があったとして調査を行なっている。
写真:: Tomasz Kaliński
2022年シーズンの世界ラリー選手権(WRC)の最終戦ラリージャパン。初日から波乱続きのラリーとなっており、2日目のSS4では一般人の運転するクルマがコース上に進入し、WRC2クラスのサミ・パヤリ&エンニ・マルコネン組とエミル・リンドホルム&レータ・ハマライネン組(共にトクスポーツWRT)が遭遇することとなった。
幸いにも衝突は回避され、けが人は出なかったものの、これに対してFIAは安全に関する重大な違反があったとして、調査を行なっている。
またこのアクシデントは、クレイグ・ブリーン&ジェームス・フルトン組(Mスポーツ・フォード)がガードレールを突き破ったクラッシュの後に発生。FIAの発表によると、ブリーン車のクラッシュによって一般車のコース進入より前にステージには赤旗が出されていたという。なお、ブリーン車のクラッシュによってガードレールは大きな損傷を負い、同じコースを使用するSS7はキャンセルとなっている。
FIAは、ステージへ一般車が進入したというアクシデントが発生した経緯を理解し、今後に向けて最高レベルの安全性を維持すべく、調査を開始した。
FIAの声明には次のようにある。
「SS4でステージの安全に関する重大な違反があり、現在調査中である」
「42号車(ブリーン車)の事故を受けて、ステージは赤旗で中断された」
「赤旗終了後、すぐにステージ上に一台の車両が確認された。事故や怪我はなかったものの、調査が進められている」
「42号車の事故によってセーフティバリアが破損し、ステージの安全が損なわれたため、SS7を中止することになった」
「FORUM8 Rally Japanに参加しているFIA WRCタスクフォース代表が、金曜日の午後、ステージに配置された。オーガナイザーの最高レベルの安全確保をサポートすべく、追加のセーフティカーがステージを走行した」
Sébastien Ogier, Vincent Landais, Toyota Gazoo Racing WRT Toyota GR Yaris Rally1
Photo by: Toyota Racing
WRC2クラスでSS4の2番手出走となっていたリンドホルム車は、その前を走っていたパヤリ車と共にブリーンのクラッシュ現場で一時停止。ドライバーとコ・ドライバーの安否確認を行なった後に走行を再開し、その際に一般車と遭遇した。
メディアの取材に応じたリンドホルムは、アクシデントの際もステージはまだ続けられていたという点を指摘した。
すでに赤旗が提示されていたのかと訊かれたリンドホルムは、次のように答えた。
「オープンだった。(ステージの分岐点で)リボン(規制線)の下を通るクルマを目撃した時、僕は飛ばして走っていた」
「まず最初にブリーンが飛び出して、バリアから飛び出していた。だからその時はマシンのリヤしか見えない状況だったし、人影がひとつしか見えなくて、それがドライバーのひとりなのかどうかも分からなかった」
「それで、僕らはふたりが無事かどうか確かめるために止まることを決めたんだ。そしてふたりはマシンから脱出することができた。そこから僕らは再開して、数キロ走ったらそのクルマが見えたんだ」
「幸運にも、僕がその地点に到達した時にはクルマはステージから出ていたけど、交差点のリボンの下をくぐるのが見えた。ただサミ・パヤリがその200m先で止まっていたので、僕は彼に何が起こっているのかを聞くために止まる必要があった」
「それで僕らは安全のため、それ以上進まないことにしたんだ」
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments