誰も助けてくれない……マシン横転のグリーンスミス、マーシャルの対応に憤慨「フロントガラスを蹴破るしかなかった」
Mスポーツのガス・グリーンスミスは、WRCサファリ・ラリーでマシンが横転した際、マーシャルからの助けがなかったことに憤慨していたようだ。
ケニアを舞台に行なわれているWRC第6戦サファリ・ラリーは、3日目を終えて多くのドライバーがトラブルやアクシデントに見舞われる波乱のラリーとなっている。Mスポーツのガス・グリーンスミスは、SS8の低速右コーナーで轍に足を取られて横転。その際のマーシャルの対応に憤りを見せた。
グリーンスミスとコ・ドライバーのヨナス・アンダーソンはアクシデントの後、セーフティマーシャルからの助けを受けられないまま、横転したフォード・プーマの中に約3分間閉じ込められる格好に。結局ふたりはフロントガラスを蹴破ってマシンから脱出した。
グリーンスミスは、4月のラリー・クロアチアでヒョンデのオリバー・ソルベルグのマシンが高温の排気ガスの影響で炎上した一件があったことから、早く脱出したいと考えていたのだ。そんなグリーンスミスがマシンから脱出した後、オフィシャルに明らかに憤慨している姿がソーシャルメディアに動画で公開されていた。
この件についてサービスパークでmotorsport.comに尋ねられたグリーンスミスは既に落ち着きを取り戻していたものの、車両のハイブリッドシステムの警告ライトがグリーンとなっており触れても安全であると示されていたのに、マーシャルがなぜ助けてくれなかったのか不可解だと述べた。
「僕たちはとにかく完走することだけを考えてラリーを走っていた」
「長くてタイトな右コーナーから少し短い右コーナーに入った。そこに轍があった」
「それは昨年もあったのでペースノートにはコーション(注意)の記述があったんだけど、リヤが持ち上がってしまって横転を止めることができなかった」
「マーシャルが助けてくれなかったので、僕たちはマシンの中で3分ほど閉じ込められてしまった」
「僕はフロントガラスを蹴破ってマシンから出ないといけなかった。(ラリー・クロアチアで)オリバーのマシンが同じような状況から炎上していたので、いち早くマシンから脱出したかったんだ」
「マシンはグリーンだったから、マーシャルが僕たちをなぜ助けてくれなかったのか分からない」
グリーンスミスはその後、なんとかマシンを立て直して走行を続けたが、フロントガラスがない状態だったため、ゴーグルを付けながらの走行を余儀なくされた。
「正直、ゴーグルを付けて走るのは悪くなかった」とグリーンスミスは言う。
「こういうことは言いたくないけど、かなり楽しかった。これまでこんなことやったことがなかったし、時速100マイルを超えると息苦しくなるんだ」
「ステージの最後までマシンを走らせるために、かなりゆっくり走っていた」
SS8を走り切ったグリーンスミスだが、冷却系にダメージを負っていたことからデイリタイアとなった。
「ラリーの序盤はかなり良かったけど、それ以降は(パンクや横転で)最悪のラリーになってしまった」
「今回のミステイクは僕の走らせ方には反するようなものだったけど、結果的にこういうことになってしまった。明日はまた走りたいけど、どうなることやら……」
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