衝撃の優勝から1年……セバスチャン・ローブのラリー・モンテカルロ出場は難しい? エントリー締め切り迫る
M-スポーツのチーム代表であるリチャード・ミルナーは、モンテカルロで行なわれるWRC開幕戦に向けて、セバスチャン・ローブと契約を結ぶのは難しいだろうと語った。
写真:: McKlein / Motorsport Images
世界ラリー選手権(WRC)の2023年シーズンは、伝統のモンテカルロで1月に開幕するが、M-スポーツはセバスチャン・ローブの出場が実現するのかという点で注目されている。
9度のWRC王者であり、通算80勝を誇るまごうことなきレジェンドであるローブは、2012年を最後にWRCのフル参戦からは遠ざかっているもののスポット参戦を続けている。
2022年の開幕戦モンテカルロにはM-スポーツ・フォードから参戦。ハイブリッド化された新規定のマシンを操り、同じくスポット参戦のセバスチャン・オジェ(トヨタ)と優勝争いを展開すると総合優勝を達成し通算80勝目、モンテカルロ8勝目をマークした。
その後、3戦にスポット参戦したローブは今もそのパフォーマンスが衰えていないことを証明しており、M-スポーツも彼との契約を目指している。
M-スポーツはオット・タナクと契約を発表。2023年のドライバーラインアップ最初のひとりを発表したものの、残りの発表はまだなされていない。
ミルナーはmotorsport.comに、チームとしてローブを2023年のラインアップに加えたいと考えていることを語ったが、それはチームのリソースを過剰に消費しない場合に限られると認めた。
ローブは、ミルトンキーンズで行なわれたレッドブルF1のタイトル獲得記念イベントに参加。デモランでフォードのマシンをドライブしており、チームとの関係は良好に見えるが、ラリー・モンテカルロのエントリー締め切りは12月16日に迫っている。
「もちろん、セブをマシンに乗せたいとは思っているが、モンテカルロでは難しいだろう。だがトライは止めない」
そうミルナーはmotorsport.comに語った。
「今のところ、我々はすべてのリソースをオットにつぎ込まなければならないし、そこが現実的でなければならないところだ」
ローブとの交渉について訊かれ、ミルナーは「資金繰り(の問題)だろう」と答えた。
「トップレベルのドライバーをふたり揃えるということは、理にかなったことだが、多額のプライスタグが付くんだ」
「あまり無理をしても仕方がない。もし1人でチャンピオンシップを目指すのであれば、我々はすでにそれがオットであると明言しているし、そこから力強く始めなければならない」
M-スポーツの他のドライバー候補に挙がっているのは、ピエール-ルイ・ルーベだろう。スポット参戦で印象的なパフォーマンスを魅せた25歳は、シート獲得の可能性がかなり高いと見られている。
ルーベはティエリー・ヌービル(ヒョンデ)の元コ・ドライバーであるニコラ・ジルスールとともに、フランスのローカルラリーに参戦した。ルーベと長年組んでいたコ・ドライバーのヴァンサン・ランデが来年、オジェと組むことを決めたためだ。
「ピエール-ルイはニコラ・ジルスールとラリーをしているので、彼らの関係がどのようになるかを見たいと思っている」とミルナーは付け加えた。
「ピエール-ルイがチームに戻ってくるのは素晴らしいことだろう。彼は今のところラリーをやめていないが、来年どのようなプログラムになるのか、まだ正式な知らせはない」
またミルナーは、ガス・グリーンスミスとの話し合いが今週にも開始される予定であることを認めし、「今シーズン、彼と何ができるかを理解するため」だと述べた。
ヒョンデを離れたオリバー・ソルベルグもM-スポーツから参戦する可能性があるが、彼はバックアップとしてラリー2プログラムにも取り組んでいるようだ。
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