オジェ、トヨタ初陣は“慎重な走りで”2位「マシンのポテンシャルは十分に感じた」
WRC開幕戦ラリー・モンテカルロで2位に終わったトヨタのセバスチャン・オジェは、ヤリスWRCにポテンシャルを感じており、マシンに完全に適応できれば“素晴らしい結果”を掴めると考えている。
写真:: McKlein / Motorsport Images
自身の“WRCラストイヤー”と銘打った2020年にトヨタへと移籍したセバスチャン・オジェは、目下6連覇中と相性の良い開幕戦ラリー・モンテカルロに臨んだ。しかし、結果はティエリー・ヌービル(ヒュンダイ)から12.6秒差の2位と、勝利を手にすることはできなかった。
オジェは今回のラリーを通して、ヌービル、そしてチームメイトのエルフィン・エバンスと三つ巴の戦いを展開。首位が目まぐるしく変わっていく中、オジェは凍結路面で行なわれたSSなどで“慎重すぎる”走りをした結果、タイムをロスする場面があった。
オジェとエバンスは、今季からトヨタに加入したドライバー。したがって、ヤリスWRCではまだ十分な経験値を得られていない状態だ。
一方で優勝したヌービルは、ヒュンダイ・モータースポーツのWRC参戦当初からのメンバーであり、i20 クーペWRCも熟知している。WRCカレンダーの中でも最も難しいラリーのひとつと言われるラリー・モンテカルロでは、そういったマシンに対する習熟度が勝敗を分けたとも言えるだろう。
オジェは今回のラリーを振り返って、プレスリリースに次のようにコメントを寄せた。
「ポジティブな結果にとても満足しています。もちろん、さらに良いリザルトを期待していましたし、チームに勝利をもたらしたかったのは事実です。しかし、新しい環境に適応する事は常に大きな挑戦ですし、特にこのような難しいラリーではなおさらなので、素直に喜ぶべきでしょう」
「週末を通して、自分が快適に感じられる領域を越えないように走りました。僅かに優勝には届きませんでしたが、選手権を考えると22ポイントを獲得できたのは上々です。ラリー中はクルマのフィーリングがとても良く感じられる時もあれば、十分な自信を得られず限界まで攻め切れない時もありましたが、それでもこのクルマのポテンシャルは十分に感じました」
「とても運転が楽しく感じられたので、もう少し時間が経てば、一緒に素晴らしい結果を掴む事ができるはずです」
次戦ラリー・スウェーデン(2月13〜16日)は、トヨタが2017年にWRC復帰を果たして以降、3年間で2勝を挙げている相性の良いラリーのひとつ。開幕戦ウイナーのヌービル、そして昨年トヨタでこのラリーを制したオット・タナクを擁するヒュンダイ勢と、オジェを筆頭としたトヨタ勢による激しい戦いが見られそうだ。
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