コロナの脅威は南米まで……4月に予定されていたWRCアルゼンチンが延期に

　世界ラリー選手権（WRC）第3戦ラリー・メキシコがスケジュール通り開催される中、WRCは4月23日〜26日に予定されていたラリー・アルゼンチンを延期することを決定した。

　世界中で新型コロナウイルスの感染が広がる中、アルゼンチン政府が流行を抑えるために新たな措置を講じたこともあり、WRCプロモーター、FIA、イベントオーガナイザーのアルゼンチン自動車クラブの満場一致で延期されることとなった。

　アルゼンチンでは3月初旬に初の新型コロナウイルス感染者が確認されてから急速に流行が拡大しており、現在30名以上の感染者が確認されている。ウイルスはアメリカやヨーロッパからの帰国者によって持ち込まれたものと考えられている。

　WRCプロモーターのマネージングディレクターを務めるオリバー・シースラは次のように述べた。

「大規模イベントを開催することでコロナウイルスがさらに流行してしまう、それを防ぐことを第一に考えたアルゼンチン当局に理解を示す」

「延期は残念だが、我々は全ての関係者と密に協力して、新たな開催日程を模索していく」

　また、アルゼンチン自動車クラブのスポーツ委員会会長のカルロス・ガルシア・レモヒは次のようにコメントした。

「非常に残念なことだが、我々は今世界規模の問題に直面しており、皆の健康を守らなければならないということを理解している」

　なお、ラリー・チリは既にキャンセルされていることから、WRCの次のラリーはスケジュール通りに進めばラリー・ボルトガル（5月21日〜24日）ということになる。