WRCスペイン:ヌービルが今季2勝目。タイトル決定は最終戦のモンツァに持ち越し
WRC(世界ラリー選手権)第11戦ラリー・スペインが行なわれ、ヒュンダイのティエリー・ヌービルが今季2勝目を挙げた。
写真:: Austral / Hyundai Motorsport
ヒュンダイのティエリー・ヌービルがWRC(世界ラリー選手権)第11戦ラリー・スペインを優勝。ドライバーズ、マニュファクチャラーズの両タイトルの決定は最終戦ラリー・モンツァに持ち越された。
例年ミックス路面イベントとして開催されてきたが、今季はフルターマックイベントとして開催となったラリー・スペイン。SS1で勝田貴元が、SS4ではオット・タナク(ヒュンダイ)がクラッシュする波乱の開幕となった。勝田はデイリタイア、タナクはシャシーに修復不可能なダメージを抱え、初日でラリーを終えることになってしまった。
デイ1から速さを見せたのがヌービルで、4ステージで最速タイムをマーク。ただ、TOYOTA GAZOO Racing WRTのエルフィン・エバンスも0.7秒差でそれに続く接戦となった。
しかしデイ2は、ヌービルがリードを拡大していく展開に。5ステージで最速タイムを記録し、エバンスに対するリードを16.4秒まで開くことに成功した。エバンスは大きくマシンが振られるも、何とかクラッシュを回避したというシーンもあった。
ポイントリーダーのセバスチャン・オジェ(トヨタ)は、総合3番手で最終日を迎えた。今回の結果次第では自身8度目のチャンピオン獲得を決める可能性があったが、デイ2最後のSS13でエンジンストールに見舞われると、SS14から3ステージ連続で最速タイムをマークしたヒュンダイのダニ・ソルドに逆転を許し、総合4番手に後退した。
その最終日デイ3でも、ヌービルは好調をキープし21.3秒リード。トップ4の順位が変わらなければ、トヨタがボーナスポイントをヒュンダイ勢よりも1点でも多く稼いだ時点で、トヨタのマニュファクチャラーズタイトル獲得が決定するという状況で最終SS17のパワーステージを迎えた。
SS17はステージ後半の路面が雨の影響で濡れているという難しいコンディションだったが、上位陣が走行する頃には雨は降り止んでおり次第に路面は乾いていった。そんな中で、地元スペインのソルドがパワーステージを最速で駆け抜け、ボーナスポイント5点と総合3位を獲得した。
後続に24.1秒の差をつけて総合優勝したヌービルもパワーステージ2位となり、トヨタの戴冠を阻止。とはいえ、ヒュンダイはトヨタに47ポイント差をつけられており、最終戦での逆転はかなり難しい状況だ。
総合2位のエバンスはパワーステージ3位。総合4位となったオジェはパワーステージ4位で、オジェのリードは17ポイントまで縮まった。
本来はラリー・ジャパンが最終戦に予定されていたが、残念ながら開催中止。代わって最終戦(11月19-21日開催)となったモンツァで、両タイトル争いの決着がつけられることになる。
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