WRC
ラリー畑出身のハースF1代表、シュタイナー「コリン・マクレーこそ最も才能のあるドライバー」
ハースF1のギュンター・シュタイナー代表は、ラリーから始まったモータースポーツ人生の中で、世界ラリー選手権チャンピオンの故コリン・マクレーが「最も才能のあるドライバー」だったと考えている。

Tom Howard
公開日時: 2022/09/27 22:44
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広くは知られていないかもしれないが、ハースF1のチーム代表を務めるギュンター・シュタイナーは、ラリー畑出身の叩き上げ。そんな彼は、モータースポーツ業界に長きに渡り身を置く中で出会ったドライバーのうち、1995年の世界ラリー選手権(WRC)王者の故コリン・マクレーを「最も才能のあるドライバー」として名を挙げている。
シュタイナーのキャリアの出発点を振り返ると1986年まで遡る。
彼はマツダ・ワークスチームのラリーメカニックとしてモータースポーツ界に入り、1991年から1996年までジョリー・クラブ・ランチアチーム、1997年にはプロドライブへ加入した。翌1998年からはM-Sportに引き抜かれ、2000年にはエンジニアリングディレクターとしてマクレーやカルロス・サインツSr.らのフォード『フォーカスRS』を走らせた。
それを最後にシュタイナーはラリーを離れ、F1の道へ。2001年からジャガーのマネージングディレクターとしてF1でのキャリアをスタートさせると、2005年から2008年まではレッドブルでテクニカル・オペレーション・ディレクターを務めた。
その後レッドブルのアメリカモータースポーツ事業に携わったことで得た人脈から、ジーン・ハースと共にハースF1を立ち上げ、2014年からF1にチーム代表として携わっている。
Colin McRae, Nicky Grist, Ford Focus RS
Photo by: McKlein / Motorsport Images
そうした経歴を持つシュタイナーが、WRCの公式ポッドキャストにゲストとして出演。M-sport時代を振り返り、2007年にヘリコプター事故でこの世を去ったマクレーを「これまで見てきた中で最も才能のあるドライバーのひとり」と称した。
「コリンとはとても仲が良かった」
そうシュタイナーはポッドキャストで語った。
「当時は誰もがコリンを欲しがっていたと思う」
「もちろん、お金の問題もあった。スコットランド人であるコリンにとっては、お金は重要だったが、それが全てではなかった」
「マルコム(ウィルソン/M-sport代表)は彼の将来を確信していた。マルコム自身もドライバーだったから、コリンがどう進みたいのかを説明できた。だからコリンはフォードに入ったんだ」
「コリンはその時、孤高の男だった。常に同じレベルの人はいるものだ……しかしあの頃、コリンのように飛び抜けた才能を持つ人は他に見たことがなかった」
「コリンにとっては、全てが自然なことで、速くマシンを走らせるためにプッシュする必要すらなかった。ただただ速かった。私みたいに口達者なドライバーもいるが、彼は速く走れたのだ」
「コリンは私が出会った中で最も才能のあるドライバーだったと思う」
「(フィードバックが)かなり上手かった。何か上手くいかないことがあっても、それを伝えるのがとても上手だったのだ。コリンはとても素直な人だったからね」
Guenther Steiner, Team Principal, Haas F1
Photo by: Andy Hone / Motorsport Images
「コリンにとっては全てが自然なことで、上手くいくか、そうでないかは我々の問題だった」
「カルロスは細部にまでこだわっていたが、コリンの場合はイエスかノーでその中間はなかった。白か黒か……コリンと良いテストができればとても楽しかったが、酷いテストだと彼は時間のムダだと怒って、全く楽しめないのだ」
因みにマクレーはラリーを中心にキャリアを歩んだが、1996年にはジョーダンF1のマシンをシルバーストンで走らせた経験もある。
またシュタイナーは、将来的にラリー界へ戻ることは考えているかと訊かれ次のように答えた。
「絶対にないとは言えない。前にも言ったことはあるが、F1のチーム代表になる計画などは元々なかった。ここに辿り着いて、自分の思った通りに仕事をしているから、次にどうなるのかは分からない。何事も絶対にないとは言い切れないし、何が起こるのかも分からない」
「私としては、チャンスやチャレンジがあれば、そこへ向かう。興味深いモノを見つけたら、変わるかもしれない。ラリーに戻るとは言わないし、戻らないとも言わない。分からないよ」
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