【WRC】ヒュンダイ「WRCはマーケティングに最適なカテゴリー」
ヒュンダイ・モータースポーツのチーム代表は、モータースポーツ活動に対する意義やアジア発メーカーであるトヨタについて語った。
開幕2連戦こそ下位に沈むものの、第3戦以降はエースのティエリー・ヌービルが3勝を含めて6戦連続で表彰台を獲得したヒュンダイ。主力モデル「i20クーペWRC」を武器にドライバーズ部門およびマニュファクチャラーズ部門でタイトル争いを展開している。
韓国の自動車メーカーであるヒュンダイは、あまりモータースポーツのイメージが定着していないが、実は1990年代よりラリー競技には積極的に参戦しており、APRC(アジアパシフィックラリー選手権)を経て、1998年にF2マシンでWRCにデビュー。2000年にはWRカーの「アクセントWRC」を投入するなど最高峰シリーズで豊富な実績を持つ。
惜しくも2003年のシーズン途中で活動を休止するものの、ドイツに新ファクトリーの「ヒュンダイ・モータースポーツ」を設立し、2014年より「i20WRC」でWRCに復帰。その経験を生かして、前述のとおり、2017年はi20クーペWRCで健闘しているが、そもそも、ヒュンダイはなぜWRC活動に打ち込んでいるのだろうか?
その理由について、ヒュンダイ・モータースポーツのチーム代表であるミシェル・ナンダンに訊いた。
「WRCは市販モデルに最も近く、ヨーロッパで人気のBセグメント車両がベースとなるため、WRCはマーケティングに最適なカテゴリーなのだ。iブランドおよびハイパフォーマンスカーのプロモーションやマーケティングのために、韓国のトップマネジメントが直々にWRCのカムバックを決めた」と語る。
すでにお伝えしたとおり、ヒュンダイは2018年よりTCRシリーズに「i30 N TCR」を投入する予定だ。これについてもナンダンは「カスタマースポーツ用のマシンとして、TCRカーの開発を行っている。これはサーキットでのプロダクションカーのマーケティングが目的で、ヒュンダイのスポーツイメージにとって重要な活動になるだろう」とのことだ。
アジア圏ブランド同士
ちなみに同じアジアの自動車メーカーであるトヨタが2017年よりWRCへの復帰を果たしたが、ヒュンダイのチーム代表としてナンダンはトヨタの躍進をどのように見ているのか?
「モンテカルロ、スウェーデンを見てもクルマのパフォーマンスは明らかであるし、グラベルイベントに関しても急激に進化している」とナンダン。
「現時点で我々はドライバーズ部門でもマニュファクチャラーズ部門でもMスポーツとポイント争いをしているが、後半戦はトヨタも多くのポイントを獲得してくるだろう」
さらにナンダンは次のように付け加えた。
「今年の経験で来年のトヨタはもっと強いチームになる。アジアやヨーロッパのメーカーという話ではなく、純粋にトヨタはWRCを戦うひとつのチームとして手強い存在になると思う」
取材・文/廣本泉
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