【WRC】「オジェはMスポーツで走るべき」と年間2位のヌービル
ヒュンダイのティエリー・ヌービルとヘイデン・パッドンは、セバスチャン・オジェに対し、Mスポーツへの移籍を望んでいる。










2016年WRC王者のセバスチャン・オジェは、フォルクスワーゲンの撤退で来季のシートを失ってしまった。
その後オジェはトヨタのヤリスWRCとMスポーツのフォード・フィエスタRSをテストし、来季復帰するシトロエンともコンタクトをとっていたようだ。しかし未だ移籍先のチームを決定しておらず、来季に対しても確実に参戦するかはまだわからないと明かしている。
ヒュンダイのティエリー・ヌービルとヘイデン・パッドンに対し、セバスチャン・オジェがどのチームに移籍するべきなのか訊くとふたりは口を揃えて『Mスポーツ』だと答えた。
今季のラリー・アルゼンチンで優勝したパッドンは、オジェとMスポーツとのパートナーシップが、チャンピオンシップ争いをさらに熱くさせると主張した。
「セブ(オジェの愛称)がフォードに行くことは、WRCシリーズとMスポーツにとって良いことだと思う」
「すると突然、4つのチーム(トヨタ/Mスポーツ/シトロエン/ヒュンダイ)が有能なドライバーを擁することになる」
「あらゆるスポーツは、”競争”を根本としている。競争は接戦である必要があり、もし毎回違ったチームが勝ち、違ったドライバーが勝利することができれば、もっとスポーツを面白くすることができ、多くのファンを獲得することができる。だからみんなにとって良いことだと僕は思う」
2016年WRCタイトルランキング2位のヌービルは、彼自身はオジェがMスポーツに加わることを望んでいるが、状況を加味するとシトロエンへ移籍する方が可能性が高いと考えている。
「フォードに乗る彼を見たいが、論理的に考えると彼はシトロエンに行くと思う。僕たちには分からないけど、結果を見てみよう」
「もちろん、僕はフォードにいる彼を見たいよ。僕はMスポーツが好きだから。前に僕とMスポーツは共に仕事していた。Mスポーツは彼のようなドライバーを欲しがっているし、彼にとっても素晴らしいチャレンジに値するに違いない。マシンの競争力は確かにあるが、彼からすると今までと仕様が変わると思う」
慎重な来季へのアプローチ
ヌービルとパッドンは、彼らとヒュンダイが2017年シーズン優勝の最有力候補であることを否定している。
「僕はキャリアの中で世界チャンピオンになりたいと思っている。それは確かなことだ。でも僕は自分自身にプレッシャーをかけたくないんだ」とヌービルは語った。
「僕たちはチームとして働いている。ヒュンダイはレベルの高いドライバーをラインアップしているから、チームメイトより速ければ、今季の終わりには良いポジションにいれると思う」
「さらに、シトロエンやトヨタのような新たな参入するマニファクチャラーたちに打ち勝つことができれば、優勝に近いところに行けると確信している」
またパットンは次のように付け足した。
「僕は常に『(将来を見据えて)2018年のチャンピオンシップに向けて戦っていこう』と言っている」
「今季は一歩前進できたと思う。来季も同じようにステップを踏み出し、試し、戦っていきたい。僕たちはチームとして、マニファクチャラーズタイトルに挑戦できる立場にあると思う」
「僕たちが皆、強みを持っていると思うし、3人とも一緒に仕事をすることで、チームとしてもメリットが得られると思っているよ」
「誰もがゼロからスタートしているし、他のチームの競争力がどれほどかわからないままだ。来季はとても広く開かれた状態になっていると思う」
「どのドライバーも、どのチームも、みんな速い。それに対し当然僕たちは何もすることができない。一方、僕たちはチーム体制の変更がなかったから、快適な環境でとてもリラックスしている。そういう意味では僕たちは良いところにいると思う」
「自分たちがお互いに何を期待するのかわかっている。自分たちにできることは、どのようにチームが機能するのか見ることだけだ」
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この記事について
シリーズ | WRC |
ドライバー | ヘイデン パッドン , セバスチャン オジェ , ティエリー ヌービル |
チーム | ヒュンダイ・モータースポーツ |
執筆者 | David Gruz |