【WRC】オジェ「優勝できて驚き。Mスポーツの一員として満足」
2017年WRC開幕戦モンテカルロで優勝したMスポーツのセバスチャン・オジェは、今回のラリーについて振り返った。











昨年、フォルクスワーゲンが突然撤退を発表したため、セバスチャン・オジェはMスポーツへ移籍した。チームを移ってわずか1カ月のオジェだったが、2017年開幕戦ラリー・モンテカルロで見事優勝を果たした。
しかし、モンテカルロのデイ1からデイ3のSS12までトップを走行していたのは、ヒュンダイのティエリー・ヌービルであり、2番手のオジェは約51秒差をつけられていた。ところが、SS13でヌービルはリヤサスペンションを損傷させたためリタイア。オジェにトップの座を明け渡した。
「優勝できたのは本当に驚きだ。Mスポーツの一員として今回の結果にとても満足しているよ」とオジェは優勝後に語った。
「新たなことがたくさんあったが、僕たちがラリー・モンテカルロの勝者として表彰台に立っていることは変わらない事実だ。楽しませてくれたよ!」
「2017年の新たなレギュレーションがスタートするラリーに向けて、僕たちには難しい課題があった」
「その上に、僕がMスポーツに加入したのは開幕戦の約1カ月前で、数日しかマシンに乗ることができなかった。だから僕はこのまま開幕戦を迎えたら何かが起きると思っていたんだ。僕たちはそれほど特別な準備をしてこれなかったから」
同僚タナクの不運
オジェの同僚であるオット・タナクは、最終日でエンジントラブルに見舞われた。タナクは失速しながらも、総合3位で表彰台にあがった。オジェはそのタナクの不運を慮った。
「(最終日)午前の時点では、かなりタイム差をつけることができていたから、僕はなんとなく自信を持っていた」とオジェは語った。
「それでも新しいマシンとチームでの初戦だったから、少し緊張していたかもしれない」
「オープニングステージの段階でオットはトラブルを抱えていて、それが僕たちのマシンにも起こってしまうのではないかと恐ろしかった。僕は彼が最後まで戦い続けることを望んでいたよ。彼は表彰台に上がるのにふさわしい戦いをした」
「最終ステージ以外は素晴らしくて、僕はドライブを楽しむことができた。でも最後のチュリニ峠を抜けるのは本当に大変だったよ。その時の僕たちのコンディションは最悪で、パワーステージでポイントを獲得するために争うチャンスはないとすでにわかっていた。だから、僕たちは(プッシュせずに)首位のままゴールに向かうことにしたんだ」
Mスポーツのライバルは?
2017年、Mスポーツのフォード・フィエスタWRCに対する最も有力な挑戦者は誰か、とオジェに訊くと「ライバルチームのパフォーマンスを判断することはまだできない」と語った。
トヨタのヤリ-マティ・ラトバラは表彰台2位を獲得し、現状ではMスポーツにとって最も近いライバルになる。今回マシントラブルの多かったヒュンダイ勢はダニ・ソルドが4位、シトロエンのクリス・ミークもクラッシュするまでは上位で戦っていた。
「全員のパフォーマンスを判断するのにはまだ早いし、誰がチャンピオンシップを支配していて、他のドライバーと差をつけているのかを予測するのはとても難しい」とオジェは語った。
「でもこれはチャンピオンシップにとって良い傾向だ。全員が拮抗して戦い合えることを願っているし、それはWRCにとって良いことだ。でも僕は今日みたいにこれからも勝ち続けたい」
2月9-11日に開催されるWRC第2戦はスウェーデンが舞台となる。オジェはスウェーデンで3度優勝した経験を持っており、今季に関しても競争力を発揮できると自信を持っている。
「僕はスウェーデンが大好きなんだ。数回勝った経験のあるラリーだし、走るのを楽しみにしている」
「それにフィエスタはいつもスウェーデンで優位に立ってきた。スウェーデンに行くのに不安なことなんて何もない」
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この記事について
シリーズ | WRC |
イベント | ラリー・モンテカルロ |
ドライバー | セバスチャン オジェ |
チーム | M-スポーツ |
執筆者 | David Gruz |