【WRC】トランプ大統領の影響でWRCメキシコ開催者が資金難に

ラリー・メキシコの主催者は、トランプ政権の影響によるペソ安に加え、メインスポンサーを失ったことで資金難に陥っていたことを明かした。

 ラリー・メキシコの主催者は、トランプ政権の影響によるペソ安に加え、メインスポンサーを失ったことで資金難に陥っていたことを明かした。

 2017年1月20日、ドナルド・トランプが米国大統領として就任した。その数週間前の選挙運動の中で、トランプはアメリカとメキシコ間の移民の流入を厳密にコントロールするという政策を打ち出していた。その政策によって、外国為替市場でメキシコペソが急落、その中で特に米ドルが過去最低の水準を記録した。

 その波紋は、ラリー・メキシコの主催者にも及び、彼らのイベント開催コストを圧迫した。またこれまでラリー・メキシコの主要なスポンサーであったフォルクスワーゲンが、3ヵ月前に契約を打ち切ったことが重なり、イベントの主催者はさらに資金難に陥っていたのではないかと考えられる。(なお、フォルクスワーゲンは2016年末にWRCから撤退している)

 この事態に対し、ラリーディレクターであるパトリック・スバービルは、イベントに非はなくトランプ政権がラリー・メキシコの開催を妨げていたと明らかにした。

「トランプの選挙演説の後、たった1週間で通貨の価値が40%も下落した」とスバービルは語った。

「我々はラリーイベント開催のために、ほとんどの物品をアメリカから取り寄せている。それらの物価が突然に高騰した」

「このイベントは開催の3ヵ月前にメインスポンサーであるフォルクスワーゲンを失った。そのため、開催に対しても問題があった」

「その点、メキシコ政府が我々を手助けしてくれた。彼らは我々が資金難に陥っているのを知り、イベントを支援してくれたのだ」

首都でのオープニングステージ

 メキシコ政府の支援で行われたメキシコシティでのオープニングステージの後、クルー達は2日目のラリーイベントのために約400km先のレオンのサービスパークに移動しなければならなかった。その移動距離に対し批判が集中した。

 また2日目午前の2ステージは、サービスパークに向かうラリー開催用の備品の輸送車が交通事故の渋滞に巻き込まれたせいで到着時刻から遅延したため、キャンセルになってしまった。

 しかし、各チームはメキシコシティでのオープニングステージの開催を支援し、このステージはWRCにとってアピールの場にもなったと前向きに捉えている。

 シトロエンのチーム代表であるイブ・マットンは、次のように語った。

「もしこのステージが開催されなければ、ラリー・メキシコは開催することができなかっただろう。我々はそれについて考えなければならない」

「むしろとても良い機会だった。人口2200万人のメキシコシティでラリーイベントを行うことができる機会を得られたのだ。そこで地元で暮らす人々と接していていくという我々の目的を果たすことができた」

「レオンのサービスパークに、メキシコ人はほとんど集まらなかった。一方で多くの人が集まるメキシコシティは、メーカーの大きな関心となった」

 また、Mスポーツのマルコム・ウィルソンは次のように語った。

「予期せぬアクシデントを除外すれば成功したイベントだったため、主催者側に頭が下がる思いだ」

「今回の件は教訓となっただろう。だが私は彼らの実現しようとしていたものに対し、批判することは決してない」

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この記事について
シリーズ WRC
イベント名 ラリー・メキシコ
記事タイプ 速報ニュース