【WRC】ヒルボネン「トヨタが表彰台に上がるのはまだ先のこと」
元WRCドライバーであり昨年ヤリスをテストしたミッコ・ヒルボネンは、2017年のMスポーツやトヨタについて語った。











WRCで15回優勝、4度の年間2位を獲得した経験を持つミッコ・ヒルボネンは、WRC引退後もラリーに関心を寄せている。彼は今年のダカールラリーに参戦し、残り2日というところでトラック部門のマシンとクラッシュ。これによりトップ5入りのチャンスを失い、13位でラリーを終えている。
ヒルボネンは現役時代に上位チームで長くキャリアを過ごした後、2014年にMスポーツで1年参戦したのちに引退しており、”まだ少し”はMスポーツの内情を想像できると前置きした。
フォルクスワーゲンで4年間タイトルを防衛した後、チームの撤退に伴ってMスポーツに移籍したセバスチャン・オジェが、今年もタイトルを防衛することができるかどうかヒルボネンに尋ねたところ、彼は次のように語った。
「可能かもしれない」
「すべてのチームが2017年のレギュレーション変更に伴い、同時に新たなマシンを設計している。これまでもフォードは常に競争力のあるマシンを設計することができていた」
「確かなことはわからないが、可能だとは思う。私は再び彼らが栄光の日々を取り戻して欲しいと思っている。これまでチームとマルコム(ウィルソン/チーム代表)にはたくさん世話になった。私は彼らがベストを尽くせることを願っているよ」
「オジェがフォルクスワーゲン以外のマシンで何をすることができるのかを見るのは楽しみだ。彼は最初からマシンの開発に携わっていない」
「今年のラリーは面白くなりそうだ」
トヨタの勝利はまだ先
2016年末にフォルクスワーゲンはWRCを去ったが、その代わりに2017年からトヨタやシトロエンが復帰参入することになる。
昨年8月にトヨタに招かれてヤリスをテストしたヒルボネンは、トヨタは2017年序盤ではまだ成果をあげることはできないが、後々頭角を表すはずだとに語った。
「トヨタはまだ完全に準備ができていないかもしれない。彼らはマシンを開発するのにタイトなスケジュールを組んでいた。私が聞いている限りでは、まだやるべきことが残っているとのことだ」
「しかし加入が決まったヤリ-マティ(ラトバラ)は、経験豊富なドライバーだ。もし彼が本気で走ることができれば、そうだね、勝てるかもしれない」
「シーズン前半でそれが起こるとは思えない。でも後々彼らは表彰台を目指して戦うことができるだろう」
またヒルボネンは、2016年シーズン優勝1回のみ、年間6位で終えているラトバラがトヨタへの移籍で気持ちを切り替え、スランプから復帰できることを期待している。
「特に昨年は物事がうまくいっていなかったように思える。彼はいくつかミスをしていたし、マシンも多くの機械的なトラブルを抱えていた。まさかフォルクスワーゲンのマシンがそうなるとは思いもよらなかった」とヒルボネンは語った。
「うまくいけば彼は現状を一旦リセットし、やるべきことをやって、マシンを開発し、ひとつひとつのラリーに集中できるだろう」
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この記事について
シリーズ | WRC |
ドライバー | Mikko Hirvonen , セバスチャン オジェ |
チーム | M-スポーツ , Toyota Gazoo Racing |
執筆者 | David Gruz |