【WRC】メキシコ戦で自信を深めるミーク「優勝するとは思わなかった」
シーズン序盤でリタイアが続いたシトロエンは、メキシコで今季初優勝を遂げたことで自信を深め、当初の目標である総合2位を狙うと意気込む。









WRC第3戦メキシコを制したのはシトロエンのクリス・ミークだった。
現在シトロエンは、ふたりのドライバーをWRCで育成しているため、ベテランのミークが担う責任は大きい。しかしそのミークは開幕戦と第2戦でリタイアを喫しており、あまり良いシーズンスタートを切れていない。
しかし、シトロエンのチーム代表であるイブ・マットンは、現状は想定内であると明かした。
「基本的に、我々が良いマシンを用意できていることは結果が示している」
「シーズンの初めに起きたことは、新車開発における通常のプロセスだと捉えている。よって今期の目標は未だ変わらない」
「我々の目標はラリーで優勝することだ。そしてマニファクチャーランキングで少なくとも2位に入賞したい」
また、ミークとマットンは開幕戦と第2戦で起きたトラブルは未解決であり、まだやるべきことがあると口を揃えた。
「シーズンに入ってから、テストは全て上手くいっていた」とミークは語った。
「それでも我々は開幕戦と第2戦で問題を抱えた。まだその問題は僕たちの背後に存在している」
「僕たちが戦えるクルマを用意できていると知れることは、本当に素晴らしいことだ。まだやるべきことは残っている」
その作業の中心は主にシトロエンC3 WRCのサスペンションになるという。シトロエンが使用するサスペンションメーカーのオーリンズは、世界ツーリングカー選手権(WTCC)でも共に仕事をしてきた。現在は、根本的に存在しているWRCシトロエンの弱点を改善するために作業を進めているという。
またミークは、メキシコでの勝利は特に自信に繋がったと語り、彼にとって印象強いイベントになったと明かした。
「メキシコで勝利を挙げたことは本当に素晴らしかった」
「でも、本当に素晴らしいと思えるのは、このラリーがおそらく弱点になるだろうと考えていた中で、やり遂げられたという事実だ。僕はこのラリーで優勝するなんて考えもしていなかった。滑りやすいグラベルラリーは、僕にとって得意とは言えないコンディションだった」
「しかし、メキシコで僕たちはただ優勝するだけでなく、イベント自体をほぼ支配できていた。また同じようにレースを展開できるようにしなければいけない。僕たちはコルシカ(第4戦)を来月に控えている。次は完全なターマックラリーだ。アルゼンチンとポルトガルにはグラベルラリーが混合しているが、ここでも悪い結果になったことはない」
フランスのコルシカ島で行われるWRC第4戦ツール・ド・コルスは、4月6日から9日まで開催される予定だ。
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この記事について
シリーズ | WRC |
イベント | ラリー・メキシコ |
ドライバー | クリス ミーク |
チーム | シトロエン・ワールドラリー・チーム |
執筆者 | David Evans |