ラリージャパン、初日からクラッシュ多発……「日本の林道は難しい」理由を勝田貴元が語る
勝田貴元はラリージャパンで走行する日本の林道について、日の当たる路面とそうでない路面でのグリップの差が大きいとして、その点が初日から続くアクシデントの要因のひとつではないかと分析した。
11日10日(木)に開幕した世界ラリー選手権(WRC)のラリージャパンは、初日からクラッシュが多発している。SS2でマシンが突如炎上したダニ・ソルド(ヒョンデ)は別として、SS1、SS2、SS4と3セッション連続で(SS3はキャンセル)クラッシュがあったのだ。
SS1でクラッシュしたのは新井敏弘。500m地点で起きたこのクラッシュは最大16Gがかかるという大きなものであり、シトロエンC3 Rally2という慣れないマシンでの走行が影響した可能性も指摘されている。
そして2日目最初のセッションであるSS2では、WRC2のタイトルを争うカエタン・カエタノビッチが旧伊勢神トンネルの出口でクラッシュ。甚大なダメージを負ったカエタノビッチの車両はサービス内で手付かずの状態でカバーがかけられており、競技続行は難しいようだ。
SS4でも、クレイグ・ブリーン(Mスポーツ・フォード)のマシンがコースオフ。これによりバリアが損傷したため同じコースで行なわれる予定だったSS7がキャンセルされるなど、大きな影響を与えた。
初日から2日目にかけて、多くのSSが事故によりキャンセル、もしくは途中終了となっているラリージャパン。SS6ではセバスチャン・オジェ(トヨタ)がミスによって右側面をバリアにヒットさせるシーンもあり、ドライバーにとってラリージャパンのSSが難しいものになっているのは間違いなさそうだ。
これに関しては、愛知・岐阜で初開催のラリージャパンとあって、ドライバー、コ・ドライバーを含めたほとんどのクルーにとって初めて尽くしなことが関係していると分析するドライバーもいたが、TOYOTA GAZOO Racing WRT Next Generationの勝田貴元は興味深い考察をしていた。
初日からの波乱について「こういうことになるとは思っていました」と語る勝田に、これは皆にとって初めてのステージであることが要因なのか、それともステージ自体の難易度の高さが要因なのかと尋ねると、彼はこう答えた。
「間違いなく両方あると思いますが、日本特有の、林道の中での路面グリップの変わり方、そこが一番大きいと思います」
「ヨーロッパでもそうですが、路面の種類が変わればグリップが変わるということはみんな理解しています。ただ、日本の場合は同じ路面でもずっと日が当たらない道に入った途端に急にグリップが落ちたりすることがあります」
「同じような見た目の路面でも、日が当たるセクションだと結構良いグリップだったりしますが、日陰に入ると急にスパンといっちゃったり(スリップしたり)とか……レッキ中には感じなかった滑り方もしたので、そこは難しい部分です」
「まだまだこの先難しくなる気がします」と語る勝田。2日目午後のSS5、SS6は比較的平和なステージとなったが、3日目以降はいかに……。
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