WRCラリー・チリ|M-スポーツのタナク優勝。トヨタは3年連続でのマニュファクチャラーズタイトル獲得
世界ラリー選手権(WRC)ラリー・チリではM-スポーツのオット・タナクが圧勝。TOYOTA GAZOO Racingがマニュファクチャラーズタイトルを獲得した。
チリで開催された世界ラリー選手権(WRC)第11戦ラリーチリ・ビオビオでは、M-スポーツ・フォードのオット・タナクが卓越したタイヤマネジメントとスピードを発揮し、今季2勝目を挙げた。
タナクは16のグラベルSSのうち7つを制し、2位となったヒョンデのティエリー・ヌービルに42.1秒の差をつけた。
結果的に圧勝となったタナクだが、全てが順調に進んだ訳ではなかった。タナクは金曜日のオープニングステージを制したものの、SS2でスピンを喫して7秒遅れの3番手に後退。また、ジャンプ後の激しい着地によってハイブリッドのブーストを失うトラブルにも苦しめられた。
しかし、金曜日の午後にふたつのステージを制したことでタナクはヒョンデのテーム・スニネンに対して4.2秒のリードを築き、一度トップに立つとその後は勝利へひた走った。
勝利の鍵は、土曜日のタイヤ摩耗の激しいグラベルステージを前にハードコンパウンドを4本投入するというタイヤ戦略にあった。
タナクはタイヤマネジメントが最重要となったこの日、6ステージ中4ステージでベストタイムを記録。ラリー・チリで最長となる28.72kmのSS9で約40秒のマージンを稼ぎ、タナクはリードを58.9秒まで拡大した。
ハードタイヤを4本投入したのはタナクひとり。ヒョンデ勢はハードとソフトをミックスして走り、TOYOTA GAZOO Racingのエルフィン・エバンス、カッレ・ロバンペラ、勝田貴元の3名はソフトを選択し、苦戦を強いられることとなった。
大きなリードを築いたタナクは日曜日の4ステージを走りきり、2月のラリー・スウェーデン以来となる勝利を飾り、不運が続いたM-スポーツに久々の優勝を持ち帰った。
トヨタのタイヤ戦略ミスにより、表彰台争いにはヒョンデのスニネンとヌービルが加わった。
Teemu Suninen, Mikko Markkula, Hyundai World Rally Team Hyundai i20 N Rally1
Photo by: Vincent Thuillier / Hyundai Motorsport
スニネンがRally1規定マシンでのWRCに参戦するのは今回で3度目だったが、彼はSS4を制すと一時ラリーをリード。土曜日の午前中には、ハードとソフトを上手く使い分けながらタナクのライバルに浮上した。
先輩ヌービルはスニネンを追うも、SS7ではパンクに見舞われ、SS12ではハイブリッドシステムを失い、電気系統のトラブルでスタートが遅れ、2度大きなスライドを喫するなど受難の1日となった。
スニネンはヌービルに対して13.9秒差で最終日を迎えたが、SS15で切り株にマシンをヒット。右フロントのサスペンションが破損し、その場でリタイアとなったため、ヌービルが2位となった。
スニネンのクラッシュにより、金曜日の中間サービス時点ではラリーをリードしていたエバンスがタナクから1分9秒遅れの3位に。ドライバーズタイトルを争うロバンペラの前でフィニッシュすることに成功した。
ランキング首位のロバンペラは、他のラリーより厳しいラリー・チリの路面に苦しめられ、土曜日のタイヤ戦略ミスもあり表彰台争いから脱落した。しかし3ステージを制し、パワーステージではボーナスの選手権ポイント5点を獲得。2戦を残し、ランキング2番手のエバンスに対するポイント差を31点としている。
トヨタの勝田は堅実な走りで総合5位に入り、トヨタの3年連続でのマニュファクチャラーズタイトル獲得に貢献した。
ヒョンデのコンストラクターズタイトル獲得のチャンスは、金曜日の時点で消え去っていた。オープニングステージでは、エサペッカ・ラッピが最終コーナーでi20Nをコンクリートブロックにヒットさせ、横転。マシン大破によってリタイアを選択したのだ。
M-スポーツはタナクが優勝した一方で、ピエール-ルイ・ルーベが総合4番手につけていたSS3でコースアウト。早々と僚機をラリーから失うこととなった。
記事をシェアもしくは保存
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。