WRCチーム、テスト削減で”出張”も逆にコスト増? 雪ラリー対策でフィンランドやエストニアのラリーに参戦
トヨタ、ヒョンデ、M-スポーツは、来月のWRCラリー・スウェーデンに向けて、フィンランドとエストニアの国内ラリーで、テスト走行に臨むようだ。
写真:: Red Bull Content Pool
世界ラリー選手権(WRC)は今季から、マニュファクチャラーチームに新たなテスト制限を課している。昨年の28日間から21日間(ドライバー1人あたり最大7日間)にテストを削減することで、コスト削減を図っているのだ。
これについて、ヒョンデのティエリー・ヌービルは開幕戦ラリー・モンテカルロを前に「馬鹿げている」と一蹴。テストでのマイレージ不足を取り戻すために、チームがナショナル・ラリーに参戦するきっかけとなり、逆にコストが増える結果になると示唆した。
ヌービルの予想は現実のものとなり、ラリー1の全3チームは2月9~12日にかけて行なわれるWRC第2戦ラリー・スウェーデンの準備のため、雪上を走るナショナル・ラリーにエントリーしている。
M-スポーツは、ラリー・スウェーデンの前週に開催されるエストニア・ラリー選手権開幕戦、オテパア・ラリーにオット・タナックがプーマ・ラリー1をエントリーさせることを明らかにした。
M-スポーツ復帰戦となったモンテカルロを5位で終えたタナクは、「プーマ・ラリー1を僕のホームで走らせることができるのは素晴らしいことで、地元のラリーファンもこのニュースを喜んでくれると思う」と語っている。
「このクルマでのフル参戦はまだ1回だけなので、より早く適応するために走行距離を稼ぐことが重要だ」
「2021年のオテパアにも(ヒョンデで)参加したが、あそこの道は運転していてとても楽しい。本当に楽しみだし、ファンに良い感動を提供できればと思う」
同じ週末、トヨタとヒョンデはフィンランドラリー選手権のクオピオ戦にそれぞれ勝田貴元とエサペッカ・ラッピを出場させることを選択した。
タナクと同様、母国のナショナル・ラリーにWRCマシンで参戦することになったラッピは「ラリー・スウェーデンの準備の一環として、ヒョンデi20 N Rally1でフィンランド・ラリー選手権のクオピオ・ラウンドに参加することを発表する。ヒョンデのおかげで得たこの機会にとても興奮している」とTwitterに投稿した。
トヨタのチーム代表であるヤリ-マティ・ラトバラは、テスト制限はコスト削減のための最善の方法ではなかったと考えており、ラリー1車両のコストを下げることがより良い選択肢であったと考えているようだ。
「私としては、テスト削減の他にコスト削減のためにできることがいくつかあると思う」
ラトバラはmotorsport.comに語った。
「もちろん、それは少しは助けになるだろう。だがこれらの(WRC)マシンは非常に高価なのでなんとかして価格を下げる必要がある」
「昨シーズンと比べて、ひとりのドライバーにつき1日テストができていたが、今は少なくなっている。ドライバーひとりにつき1日のテストが、ラリーごとの最低ラインであるべきだ」
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