キャミア、度重なる怪我でモチベーション減退。マネジメント転向の一因に
スーパーバイク世界選手権で現役を退き、ホンダのチームマネージャーに就任したレオン・キャミア。彼はこの3年で負った数々の怪我により、トップレベルでのレースを続けるモチベーションを失ってしまったと語った。
写真:: WSBK
2010年からスーパーバイク世界選手権への参戦を続けてきたレオン・キャミアは、今年新たにホンダWSBKのチームマネージャーへ就任。その裏には近年の多くの怪我が要因として存在したという。
キャミアは2018〜2019年にかけてホンダに所属。昨年はドゥカティ陣営へと移ったが、テストでのクラッシュによって大きな怪我を負ってしまい開幕戦を欠場すると、最終的に契約解除へと至った。その後、2021年の去就は明らかとなっていなかったが、1月のヘレステスト開催に合わせて、彼ががホンダのチームマネージャーに就任することが発表された。
ここ数年、キャミアは怪我に悩まされてきた。ホンダ時代、彼は競争力に乏しいマシンながらも光る速さを見せていたが、2018年には肋骨骨折によっていくつかのレースを欠場し、翌2019年には肩の負傷によってシーズンの大部分を欠場しなければならなかった。
ヘレステストで取材に応えたキャミアは、イギリススーパーバイクで復帰する選択肢もあったと明かしたが、近年繰り返されてきた怪我によって、レースへのモチベーションが失われていたと語った。
「難しい時期だった」と、キャミアは言う。
「たくさんの怪我があった。僕は生計のためだけにレースをしているんじゃないし、レースを続けるためだけにやる、というものにも興味はなかった」
「進歩できる可能性があって、競争力ある状態になることができ、そして表彰台に挑めると思えるならやりたいと思う。でも、僕はこれ以上何かができるとは思えなかった」
「肩の怪我によって、僕は多くのことで自信を失いやすくなっていたと思う。僕にとってこれはポジティブなようには思えなかった。イギリスに戻ってレースをすることもできたし、たぶんそこでは良いパッケージを手にすることもできただろう」
「だけど同時に僕は(レースに)全てをかけるモチベーションや渇望を少し失っていたように感じられた。それは僕にとって、レースをする意味を少し喪失してしまったということなんだ」
「このポジション(チームマネージャー)でのチャンスには、僕の全ての経験をつぎ込むことができるし、結果を出すために様々な方法で力になれると思う。勝利を目指しているチームの一員になる、それが僕の居場所なんだ」
キャミアは、34歳でヘルメットを脱ぐという決断は簡単なものではなかったと認める。しかしホンダでモータースポーツに関わり続けるという機会を得たことで、彼にとってその決定は下しやすいものとなったという。
「正直に言うと、レースをやめるというのは、僕の人生の中でも最も困難な決断だったかもしれない」
「言うまでもなく、ここ数年は怪我もあって簡単なものじゃなかったし、望んだようには進まなかった」
「レースをやめると実際に決めたのは大きな出来事だ。僕の人生全体はあるひとつのこと、レースとそれに向けたトレーニングに捧げてきた。なす事すべてで自分を改善し、レーサーとしてのパフォーマンスを向上させようとすることだった。そしてそれを実際に止めるのは、本当にこれまで経験したことのないような大事なんだ」
「でもこうした機会を手にしたことはありがたい。それに集中することができるからね。僕は自分の経験を(チームの)改善のために活かすことができる。とても簡単にそのチャンスに乗れた。極めて自然な進展だし、この挑戦を本当に楽しみにしているんだ」
「僕にとってとても興味深い1年になるだろう。たくさんのことを学ばなくちゃいけないけど、同時にシーズンが始まるのがとても楽しみなんだ」
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