ジョルディ・ジェネ、レースへの情熱消えず現役復帰を決断。クプラからWTCRとピュアETCRに参戦
ツーリングカー・レースのベテランドライバーであるジョルディ・ジェネが世界選手権にカムバック。クプラのドライバーとして、WTCRとピュアETCRシリーズを戦うことになった。

50歳のジョルディ・ジェネは、2015年にチーム・クラフト-バンブーのセアト・レオンを駆り、TCRインターナショナル・シリーズでランキング3位となったのを最後に、フルシーズンのレース活動をしていなかった。
しかし彼は、クプラ・レオンを駆りZengo Motorsportから世界ツーリングカーカップ(WTCR)に参戦する他、今季からスタートするTCR規定車両をベースとした新たなフル電動ツーリングカー選手権、Pure ETCR(ピュアETCR)にも参戦することになった。

Jordi Gene, Cupra Leon WTCR
Photo by: Cupra
ジェネは1990年代初頭に国際F3000で活躍。その後ツーリングカーに転向し、ヨーロピアンTCRシリーズや世界ツーリングカー選手権(WTCC)で活躍した。
ジェネにとって長年のライバルだったガブリエル・タルキーニやティアゴ・モンテイロが今も活躍しているのを見て、復帰を決断したジェネだが、ただレースに参戦するためだけに再びヘルメットをかぶるわけではないという。
復帰の理由についてジェネは「主に、ツーリングカーのレースが大好きだからだ」と語った。
「そして僕は2003年からセアト、後にクプラと働いてきて、それ以来ブランドとの関係を絶やしていなかったからだ」
「クプラ・レオン・コンペティシオンで僕は常に開発に携わってきたが、残念ながらレースには参加していなかった。昨年ミケル(アズゴナ)が非常に良いシーズンを過ごし、僕たちが競争力のある良いマシンを持っていることが明らかになった時、デーブルの上にあった疑問は、ブランドやミケルを助け、自分自身のためにも前輪駆動のツーリングカーで競争力を維持できるかどうかを確かめるために、レースに戻ってみてはどうだろうか、というものだ」
「僕は人生の中でずっとレースをやってきた。本当にそれが恋しかったんだ。ガブリエルやティアゴのような友人をテレビで見たり、新聞で彼らの成績を見たりすると、自分もその場にいたいと思ってしまっていた。難しい時間を過ごしていたんだ」
「彼らの情報をかなり追いかけて、自分もそこにいるべきだと考えていた。それこそが自分の好きなことであり、情熱を持っていることなんだ」
「僕は25歳ではなく、もう50歳なんだ。スポーツ選手としてのキャリアは晩年にさしかかっていることは分かっている。だが僕はドライビングと、レース週末の感覚が大好きなんだ。シーズンが始まるのをとても楽しみにしている」

Jordi Gene, Cupra Leon WTCR
Photo by: Cupra
ジェネがトップレベルのレースに参加したのは、2018年のニュルブルクリンク24時間レースが最後。このときはクプラのTCRマシンを駆っていた。ジェネは久しぶりのレースに対する現時点での目標は、競争力を高めることだと語った。
「競争力が欲しい。それが今の僕の最大の目標だ」
「ミケル・アズゴナと一緒に、クプラ・レオン・コンペティシオンで行なった最初の数回のテストでは、まだ少しスピードが足りないことが分かった」
「クプラ e-レーサーでは、より競争力があると思うし、現時点ではふたりのラップタイムも非常に似ている。WTCRに関しては、レースペースのリズムではなく、予選や新しいタイヤを履いた時にもっと速く走ろうとしているんだ。僕はグッドイヤーのタイヤを使ったことがなくて、経験が不足しているんだ」
「だからうまくやりたいなら色々なことを学ばなければならない。そして、全てのレースで最後尾グリッドになることは避けたいと思っている」
「自分が前に出ることもあれば、沈んでしまうこともあるのは理解しているけど、特にチームメイトとの競争力を高めたいと思っている。これが大きな目標だ。ミケルは現在、おそらくトップ5のドライバーのひとりだと思うからね」
WTCRは6月3~5日にドイツのニュルブルクリンク・ノルドシュライフェで開幕し、ピュアETCRは6月18~20日にイタリアのヴァレルンガで開幕する予定となっている。
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