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ジュリアーノ・アレジ、トムスの手厚いサポートに感激。F1挑戦より日本でのキャリア継続に意欲

今季から戦いの場を日本に移したジュリアーノ・アレジは、所属チームであるトムスから得られるサポートの大きさに感謝しており、日本で長期的なキャリアを築いていくことにも意欲を示した。

戎井健一郎

編集: 2021/04/01 15:40

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Guiliano Alesi, TOM'S

 昨年までヨーロッパの舞台で活躍し、今季からは日本のスーパーフォーミュラ・ライツ(SFライツ)とスーパーGTのGT300クラスに参戦するジュリアーノ・アレジ。元F1ドライバーのジャン・アレジと女優の後藤久美子の息子が国内カテゴリーにフル参戦ということで、否が応でも注目が集まっている。

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 トムスからSFライツに参戦するアレジは、同チームとデロイトトーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社(DTFA)の協業発表記者会見に出席した後、motorsport.comの取材に応じた。

「御殿場に住んでて、誰も英語を喋らないから、(日本語を話す以外に)チョイスがないの」と日本語でおどけて見せたアレジ。レースに関する質問の受け答えは基本的に英語だったが、侍と神社が好きなこと、日本食が大好きでほとんどのものを食べられるが味噌カツだけは食べられないことなど、プライベートに関する話題は流暢な日本語で楽しげに話してくれた。彼は日本での生活がかなり気に入っているようだ。

 そんなアレジは今季、トムスと協業するDTFAのスポンサードを受けるだけではなく、DTFAの持つ豊富なリソースを活かしてデータ分析などの面でもバックアップを受けることになる。アレジは来日1年目から既に手厚いサポートを受けているように見える。

 これまでのレースキャリアの中で、これほどに大きなサポートを受けることはあったのか? そう尋ねられたアレジは「ノー」と答え、トムスやDTFAから支援を受けることの喜びを語った。

「こういうのは初めてなんだ。だから本当に嬉しい」

「これほどに大きなサポートをしてくれることは僕も嬉しいし、力になる。だからできる限りのことをしたい」

 トムスの創業者で現在は同社の会長を務める舘信秀曰く、トムスとアレジの出会いは、元レーシングドライバーで昨年までトムスと契約していた関谷正徳の紹介だったという。ただ、トムス側がアレジにオファーしたのはスーパーフォーミュラ(SF)ではなく、そのステップアップカテゴリーであるSFライツだった。

ジュリアーノ・アレジ Giuliano Alesi(TOM'S)

ジュリアーノ・アレジ Giuliano Alesi(TOM'S)

Photo by: TOM'S

 F1直下となるFIA F2で2シーズンを戦ったアレジにとって、全日本F3の流れを汲むSFライツへの参戦は“ステップダウン”のようにも見えるが、館会長は「SFとGT500は日本の自動車メーカーが大変力を入れていて、そのラインに乗ったドライバーが多く参戦するカテゴリー。そういう点では彼のキャリアでいきなり乗せるのはなかなか難しい。そこでどういう道があるか考えた時、SFライツで結果を残せば、トヨタに限らず色んなメーカーから声がかかるんじゃないかと思った」とオファーの経緯を説明していた。

 館会長はまた、「SFライツからやってみないかと言った時、彼があまり良い顔をして帰った記憶がありません。もしかすると彼のプライドを傷つけたのかもしれません」と語っていたが、その件について問われたアレジはこう語った。

「もちろんレーシングドライバーとしてのプライドはあった。でも僕は見方を変えようとしたんだ。ステップダウンではなく、新しい挑戦だとね」

「僕がヨーロッパから日本に来たのは、1年、2年とは言わず、長期的にここでキャリアを築きたいと思ったからなんだ。日本に住んでいるのもそのためだ。まずはあらゆる仕組みを学び、理解する必要があると思うし、そのためにはSFライツから始めるのが一番良い方法だと思ったんだ」

 日本でのキャリア継続にかなり前向きな発言を残したアレジ。しかし、これまではF1を目指して戦ってきていたのも事実。依然として最終目標はF1なのか? そう質問をぶつけると、彼は次のように答えた。

「ノーだ。可能性があるようには思えないんだ」

「今は政治的な理由で難しいと思っている。だからここに残ることを目指しているんだ」

 そんなアレジだが、彼には来日1年目からスーパーフォーミュラをドライブする可能性がある。トムスのSFレギュラードライバーである中嶋一貴は、掛け持ちしているWEC(世界耐久選手権)との兼ね合いで数レースを欠場することになると見られているが、トムスの山田淳監督は中嶋の代役としてアレジを起用することは「十分考えられる」とコメントしているのだ。

Giuliano Alesi(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)

Giuliano Alesi(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)

Photo by: Masahide Kamio

 アレジは先日行なわれたスーパーフォーミュラ公式テストで既にSF19を体験済み。SF19の印象を聞かれたアレジは「速いね」と即答し、さらにこう続けた。

「ダウンフォース、タイヤ、エンジン、あらゆる面で速く感じられた。これまで乗ってきたものとは全く異なる感触だ。こういうマシンに乗りたかった。F1にかなり近いというのが僕の印象だね」

「F2よりも断然速いよ」

 そして仮にSF参戦が決まった場合、何を目指したいかという質問には次のように答えた。

「トムスからそういったチャンスが与えられることは本当に素晴らしいことだし、ありがたいことだ。僕は1年目だから学ばないといけないことが多くある。サーキット、マシン、タイヤ、チームなど全部だ」

「レーシングドライバーなので、当然目標は勝つことだけど、まずはこのチームが持っている素晴らしい経験を活かすことが目標だ。だからポイントを獲ったり、できれば表彰台にも乗りたいけど、まだSFでレースをしたことがないからそこまで期待するのは少し早過ぎるかもね」

 

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