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カルデロンの代打でSFバーチャル戦に参加した道上監督「難しくもあり面白かった」

スーパーフォーミュラのバーチャルレースに“代打出走”したTHREEBOND DRAGO CORSEの道上龍監督が、レースの感想を語った。

道上龍(#34 Modulo KENWOOD NSX GT3)

Masahide Kamio

 新型コロナウイルスの影響で開幕が大幅にずれ込んでいる全日本スーパーフォーミュラ選手権。開幕を待ちわびるファンに少しでもレースの興奮を味わってもらおうと、PlayStation4用ソフトウェア『グランツーリスモSPORT』を使ってのオンライン・バーチャルレースが開催され、5月17日にJ SPORTSで放送が行なわれた。

 参加したのは今季のスーパーフォーミュラに参戦する現役ドライバーたち。都合がつかず参加が叶わなかったドライバーもいたが、その中で“代役参戦”としてチーム監督自らが出走するチームがあった。4年ぶりに国内トップフォーミュラの舞台に帰ってきたTHREEBOND DRAGO CORSEの道上龍監督だ。

 2020年はコロンビア出身のタチアナ・カルデロンを起用するTHREEBOND DRAGO CORSE。女性ドライバーが国内トップフォーミュラで戦うのは23年ぶりということで、3月24日~25日に行なわれた富士公式テストでも大きな注目を集めた。

 現在カルデロンは自宅のあるスペインに戻っていることから、バーチャルレースへの参加が困難な状況だった。そこでスーパーGT(GT300クラス)のドライバーとして今も活躍する道上監督に白羽の矢が立ったのだ。

「本当はタチアナが(参戦できれば)良かったんですけど、彼女は今スペインにいるので参加は難しい状況でした。それをJRP(日本レースプロモーション)さんも分かっていてか、僕のところに連絡が来ました」

 こうしてバーチャルではあるものの、およそ14年ぶりにフォーミュラカーのレースに挑戦することになった道上監督。5月14日に事前収録という形でレースが行なわれたのだが、それまでに練習する時間はわずか3日しかなかったという。

「本番(収録)の3日前に練習を始めました。バーチャルレースに参戦する人だけが参加できる部屋(オンラインルーム)が用意されていて、そこでみんな練習していたんですけど、みんな速くて……。特に参加していた若いドライバーの走りを見て『普段からこういうのをやっているんだろな』と思いました」

「あとは大津(弘樹)とか(阪口)晴南が開設したオンラインルームに参加させてもらって、そこで音声チャットで(ゲーム内で)会話ができるので、走らせ方とかを教わりました」

 今回も参戦の話が決まってからステアリングコントローラーを手配するなど、半ばバタバタの状態でレースに臨んだ道上監督。それでも実際のレース同様に緊張感もあり、楽しむことができたと語った。

「僕はいきなり上位を走れることはないだろうとは思っていましたけど、実際にあれだけの台数が集まっていたのは面白かったです」

「何より予選がスーパーラップということで、ちょっとした緊張感もありました。失敗できないというのと、攻めなければいけないという葛藤の中で走っていましたね。最終的には“置きに行った”感じになってしまって、練習の時よりは1秒近くタイムは落ちてしまいましたね」

「マシンの設定も統一されていて、トラクションコントロールもオフにされているので、特にヘアピンの立ち上がりなどでのアクセルコントロールは気をつけないとスピンしてしまいます」

「タイヤも消耗するようになっていて、攻めれば(タイヤのグリップが)落ちていくし、攻めなければ逆にペースが上がらない。その配分も自分で考えながらやらなければいけなかったですし、燃料に関してもリーンマップ(燃費を抑えるモード)みたいなのがあって……『そんなのがあるんだ!』と思いましたね」

「戦略的なことも考えながらレースをしなければいけないのが、難しくもあり面白いですよね。勝ち負けは関係なく本当に楽しかったです」

 1997年に第一作目が発売されて以降、世界的に大人気を博しているグランツーリスモ・シリーズ。道上監督も歴代のソフトウェアはプレイしてきたというが、最新のグランツーリスモSPORTについてはあまり経験がなく、マシンの挙動や細かな演出だけでなく、操作する環境の進化にも驚きを見せていた。

「自分もグランツーリスモは初代の頃からずっとやってきました。途中少し離れた時期もありましたが、久しぶりにこうしてやってみると、クオリティもどんどん上がってきているのを感じました」

「昔はコントローラーパッドでしか(操作が)出来なかったですけど、途中からステアリングコントローラーも出てきて、今ではかなり精度も上がってかなり本格的になっています。そうすると(操作にも)力が入ってしまいますね。ステアリングを固定しているフレーム部分の剛性も欲しくなってきたりして……やり込んでいくごとに色々考えてしまいます」

「もちろん緊張感という部分では実車の方が上です。それでも、やっていると汗をかいている自分がいて『真剣になっているんだな』と感じました。あと、ヘッドホンをつけてやると外からの雑音が入ってこなくて、実際にヘルメットをかぶってコックピット内でエンジン音しか聞こえていないくらいの感じになります。(音という意味では)より集中できて真剣になっていましたね」

 道上監督がドライバーとして国内トップフォーミュラを戦ったのは2006年が最後。そこからマシンは進化し、特に現在のスーパーフォーミュラで使われているSF19のコーナリングスピードは非常に高いと海外のドライバーからの評価も高い。

 今回はグランツーリスモSPORTで“バーチャル”としての体験となったのだが、改めてSF19の“スゴさ”を知ることができたと道上監督は語った。

「(SF19は)実際に乗っていなくても明らかに高いレベルにあるなと思っていましたし、毎年速くなっていっているというのが現状です。僕も今のスーパーフォーミュラのスピードは想像がつかないんですけど、グランツーリスモSPORTの中で走っている感覚で言ったら、限りなくエンジン音は途切れない(=アクセルを完全にオフにする時間が少ない)ですし……とにかく速いですね。あれが実車に近い感覚で再現されているのであれば、相当グリップしているなと感じましたね」

 SFのバーチャルレースでは最終ラップにセルジオ・セッテ・カマラ(Buzz Racing with B-Max)を抜いて13位完走を果たした道上監督。これでひと段落……かと思いきや、今度はスーパーGTのバーチャルレースにも参戦することが決まり、再び練習に励んでいるという。

「(SFバーチャルレースに向けて)3~4日間は集中してやり込んだので、『ちょっと休憩だな』と思ってPS4とか全部しまい込んだんです。でも、今度はGTのレースに出ることになって『また出さないといけないな……』と思いました。あと(グランツーリスモSPORTに収録されている)NSX GT3もクセがあるらしいので、そこもしっかり練習したいですね」

 スーパーフォーミュラではチーム監督として2020シーズンに臨む道上監督。バーチャルではあるもののSF19の挙動を体験し、現役ドライバーと走ったという経験が今季の采配に活かされる部分があるかもしれない。

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