アロンソ、F1での仕事は今も昔も”ずっと満足”「僕は幸せな男。皆さんに伝わっていないかもしれないけど……」
アルピーヌのフェルナンド・アロンソは、F1でのキャリアに浮き沈みがあったとしても、基本的には常に満足できていると語った。
Podium: race winner Fernando Alonso, McLaren, second place Lewis Hamilton, McLaren
Steven Tee / Motorsport Images
フェルナンド・アロンソは、2021年にアルピーヌからF1に復帰し、表彰台を獲得したり、チームメイトのエステバン・オコンの初優勝をサポートするなど、随所で印象的な活躍を見せた。今のアロンソは、以前よりもリラックスしてF1に臨んでいると見る向きもある。しかし当のアロンソは、以前も今と変わらず満足できていたと語る。
アロンソは2018年限りで一旦F1を離れ、WEC(世界耐久選手権)やインディ500、そしてダカール・ラリーなどに挑戦した。しかし2年のブランクを経て、2021年にアルピーヌからF1に復帰を果たし、オコンをコンビを組んだ。
そのアロンソはF1復帰直後、最新のF1に慣れるための苦労を乗り越え、予想以上に日々を楽しめていると語っていた。しかし「以前に比べてリラックスし、日々を満足して過ごしているのではないか?」という質問には反論。しかもその質問は、これまで度々繰り返されてきたモノだと語った。
「僕はそうだとは思わないよ。しかも、フェラーリに加入した時にも、皆さんからまったく同じ質問を受けた」
そうアロンソは語った。
「僕は鮮明に覚えている。同じ質問に答えたよ。『なぜ今とても満足しているのですか? あなたはスペイン人で、イタリアのチームに所属している。以前よりも溶け込んでいるように感じ、日々に幸せを感じているのですか?』というような質問にね。当時僕は”イエス”と答えた。多分そのせいなんだろうね。僕ら(アロンソとフェラーリ)は同じラテン系だし、同じユーモアのセンスを持っていた。それが、僕が満足していた理由かもしれない」
「その後、2015年にはマクラーレンに戻ってきた。そして同じ質問を受けたんだ。『なぜあなたは今満足しているのですか? フェラーリでの最後の2年は少し苦しみ、フラストレーションを感じていた……今はチャンピオンシップを争うこともなく、ホンダなどと良いシーズンを過ごしていなくとも、走っている時以外は満足しているようだ。フェルナンドの中で何が変わったのか?』とね」
「そして耐久レースやダカール、そしてインディに参戦していた時にも『なぜ今リラックスしているように見えるの? F1の時は、苛立っているように見えたが』と尋ねられた。そして今、また同じ質問を受けている」
アロンソは、2007年にマクラーレンで当時新人だったルイス・ハミルトンとコンビを組んでいた時の印象が、そういう質問をさせるようになっているのだろうと語った。
「僕は2007年に、ハミルトンとイギリスのチーム、イギリスという環境の中でコンビを組んだ。その時皆さんが認識し、広めたのは、間違ったメッセージだったんだ。その2007年以降、僕が気持ちよく戦い、満足している姿を見て、驚くようになったと思う」
「僕は、あまり変わらなかったと思う。今は満足している。でも、これまでのシーズンに満足できなかったとは思わない」
とはいえアロンソは、2018年限りで一旦F1を離れる前、F1での日々に少し疲れを感じていたことも認めた。
「僕の頭の中には、他のことがあった。それが、僕がF1を辞めた理由だ」
そうアロンソは言う。
「でもレースを楽しんでいたし、2018年も素晴らしいシーズンを過ごせたと思う。ザク(ブラウン/現マクラーレンCEO)とは、2017年にインディ500に挑戦することも計画した。ストフェル(バンドーン)とも、2018年に素晴らしい関係を築けたと思う」
「一旦F1を辞めたとしても、僕らは楽しかった。それでも多くのことが起きていた。だから、そういうメッセージが皆さんに届いていなかったとしても、僕は幸せな人間だよ」
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