ホンダF1新骨格パワーユニット始動。初日はトラブルフリー……田辺TD「良い初日だった」
新骨格のF1パワーユニットを投入したホンダ。田辺豊治F1テクニカルディレクターは、テスト初日は「良い1日だった」と語り、今後もその評価を進めていきたいと語った。
Max Verstappen, Red Bull Racing RB16B
Sam Bloxham / Motorsport Images
バーレーン・インターナショナル・サーキットで行なわれたF1プレシーズンテストの初日、ホンダ製パワーユニット(PU)搭載勢は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが最速タイムを記録しつつ、出走全車中最多の139周を走行。さらにアルファタウリも、午前中に走ったピエール・ガスリーが74周、午後に走行した角田裕毅は燃料システムにトラブルが発生したものの37周を走り、ふたり合計111周を走破した。いずれも、順調に走行距離を重ねることができたと言えるだろう。
ホンダは今季使用するPU”RA621H”を、昨年モデルのPUから大きく変更。骨格を変えたということが明言されている。
これについてホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、次のように語った。
「新骨格というだけのことはあって、色んなところが変わっています。中も外もです」
田辺テクニカルディレクターはそう語った。
「昨年までのPUで言うと2017年から同一骨格で、その中で学んだモノを入れながら、パフォーマンスを上げるためにエンジン(ICE)としては燃焼系の進化を取り入れてきました。その中で、燃焼室のここを変えないと、これ以上のパフォーマンスは出せない、燃焼効率が上がらない、パワーも出ない、というところが見えてきました」
「そういう意味では燃焼室の形状に寄与するヘッド周りが、新しいレイアウトで設計されています」
また山本雅史F1マネージングディレクター曰く、MGU-HもICEの変更に併せて変更されているという。
そんな新型PUだが、走行初日は前述の通りトラブルフリー。様々なデータを蓄積できたようだ。
「角田選手のマシンに燃料システムの問題が出た以外にはトラブルフリーでした。PUに関しても色々な計測ができましたし、今年のクルマのベースとなるデータを取ることができました」
そう語る田辺テクニカルディレクターだが、その信頼性を完璧に把握することは、このテストでは難しい。なぜなら、今季はプレシーズンテストが僅か3日しかないからだ。
「事前にテストをすればするほど、信頼性や最適化の面で熟成させることができます。しかし、今年与えられたテスト期間は3日間しかないです。とはいえそれはどのチームも同じなので、その3日間をいかに有効に、知恵を絞って開幕戦に向けてやっていくか……ということです。6000km走るのはまず不可能ですから」
「とはいえ例年の寒いバルセロナではなく、暑いバーレーンでテストができたことで、クーリングの素性を見られました。それは大きなメリットでした」
「そういう意味では良い形で初日を終えることができました。この先の2日間も良いペースで走って、それをテストベンチで使ったPUと比較して、今季23戦を3基のPUで走り切れるようにしたいです」
なお既にPUのホモロゲーションは完了しており、レッドブル、アルファタウリともに1基のPUで3日間のテストを走り切る予定だと田辺テクニカルディレクターは言う。
「1基のPUで、3日間のテストを走り切る予定です。ホモロゲーションも済んでいるので、とにかく今の仕様を確認していきたいと思います」
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