ホンダ田辺TD、スペインGPの”敗北”を振り返る「メルセデスとハミルトンの速さと戦略は、我々を上回っていた」
ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターは、スペインGPのメルセデスについて「速さと戦略は我々を上回っていた」と語り、次戦モナコでの巻き返しを誓った。
写真:: Charles Coates / Motorsport Images
F1スペインGPの決勝終了後、ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターがオンラインでの会見に応じ、「メルセデスとルイス・ハミルトンの速さと戦略は、我々を上回っていた」と語った。
スペインGPは、ハミルトンとマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の一騎打ちとも言えるレースとなった。しかしフェルスタッペンが1ストップで走り切ることを狙ったのに対し、ハミルトンは2ストップ戦略を選択。これが功を奏し、ハミルトンは残り7周というところでフェルスタッペンを抜いて首位に立つと、そのままチェッカーフラッグまで駆け抜け、今季3勝目を挙げた。
「結果として、フェルスタッペン選手が2位表彰台を獲得しました。スタートは良く、1コーナーで(ポールポジションスタートの)ハミルトン選手を抜き、レースの序盤と中盤は首位を走っていました」
田辺TDはそう語った。
「しかしハミルトン選手は2ストップ作戦を選択。フェルスタッペン選手はレース終盤に追い上げを受け、なす術なく2位になってしまいました」
「今日の首位争いに関して言えば、メルセデスの実力だと思います。ハミルトン選手とチームの総合力……その速さと戦略は、我々を上回っていました」
「速さも戦略も、改善しなければいけません。チームとしての総合力を上げていかなければ、彼らには勝てないという認識です」
今回のレースを経験したことで、自分たちの強みと弱みに関する理解が進んだと、田辺TDは語る。
「色々と理解が進んだと思います。これから細かいデータを見て、ラップタイムやセクタータイム、コーナー別のデータもありますし、ストレートスピードの観点もあります……さらにはタイヤのデグラデーションや摩耗など、様々な部分を見直します。基本的にはどのグランプリでもやっていることですけどね」
「速くしていくために、パワーユニット(PU)として何ができるのかを考えていきます。これから色々と見て、考えて、できることをやっていきます。でも、それがどんなことなのかは言えません。サーキットの特性によっても、できることとできないことがありますからね」
次に迎えるのは、モナコGPである。舞台となるモンテカルロ市街地コースは、屈指の低速コースとして知られる。そのため、これまで戦ってきたサーキットとは、まったく異なる特性がマシンに求められる。田辺TDはそんなモナコに向け、準備をしっかりと整えたいと語った。
「かなり特性の違うサーキットなので、チームは低速コーナーに関する今年の知見を、全て注ぎ込むことになります。我々も低速のモナコに向け、回転数や全開率など、PUの使い方、エンジンとERS(エネルギー回生システム)系の使い方を考えて、準備したいと思います」
「今季はここまで良いポジションで来ているので、今度こそ勝ちたいと思っています。実際に走ってみなければ分からないところもありますが、十分な準備をして臨みたいと思います」
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