F1分析|アロンソの移籍は好判断だったかも!? アストンマーチンの絶品レースペース
今季ランキング9番手につけているアストンマーチンは、ハンガリーGPで絶品のレースペースを披露。シーズン後半戦は、注目の1チームになるかもしれない。
Sebastian Vettel, Aston Martin AMR22
Zak Mauger / Motorsport Images
F1ハンガリーGPの決勝レース翌日、フェルナンド・アロンソが今季限りでアルピーヌを離れ、来季からアストンマーチンに移籍することが発表された。突然の発表だったということもあり、驚きを持って迎えられたこの知らせ。ファンの反応の中には、アルピーヌに残った方がよかったのでは……という声もあった。
実際、アルピーヌは現在コンストラクターズランキング4番手で、アストンマーチンは9番手……両チームの獲得ポイントの差は79と非常に大きい。たしかにこれだけ見れば「アルピーヌに残った方がよかったのに」という反応は頷ける。
しかし実は、アストンマーチンはこのところメキメキと速さを増している。特に今回のハンガリーGPでのレースペースはアルピーヌを凌駕し、レース終盤にはレッドブルのセルジオ・ペレスと同等だったタイミングもあった。しかもどちらか一方のドライバーだけではなく、セバスチャン・ベッテルとランス・ストロールのの両方が、好調なペースを発揮したのだ。レースペースのグラフを見れば一目瞭然だ。
F1ハンガリーGP決勝レースペース推移:中団グループ
Photo by: Motorsport.com / Japan
今回のレース、ストロールは14番、ベッテルは18番と下位グリッドからスタートした。第一スティントは集団の中を走っていたため低調なペースだったが、ミディアムタイヤに履き替えた第2スティントは、マクラーレンのランド・ノリスには差をつけられたものの、アルピーヌよりは圧倒的に速いペースで走った。
第3スティントではさらにペースが上がり、ノリスをも上回るペースを発揮。ここのペースが、レッドブルのペレスと同等だったのだ。
レース終盤、2台は1ストップで走り切ることを狙ったアルピーヌ勢に急接近。特にベッテルがオコンの真後ろまで迫った。しかしバーチャル・セーフティカーが宣言されたことで休戦。結局オコンを攻略することは叶わなかった。もしVSCが出ていなければ、オコンだけではなくアロンソもオーバーテイクする可能性は十分にあっただろう。
開幕して数戦は、大いに苦しんだアストンマーチン。しかしシーズンが進むにつれ、そのパフォーマンスを向上させているのも間違いない。実際今回のレースペースを見れば、中団グループのトップに立っても不思議ではない戦闘力であると言えよう。
これを見ればアロンソも、アロンソのファンも、安心するのではなかろうか?
ただ弱点がある。それは予選である。ここ数戦、レースペースは優れているものの、予選ポジションが伴わず、決勝の最終順位に繋がっていないのだ。もし予選順位が伴うようになれば、ビッグポイントを安定して稼ぐことになるだろう。
後半戦、様々な意味で注目の1チームということになりそうだ。
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