レッドブル、予算制限違反を認め、ABA締結。700万ドルの罰金と、空力開発時間10%削減の罰則を受ける
レッドブルは、2021年シーズンにファイナンシャル・レギュレーションによって規定された予算上限に違反したことを認め、FIAとの間で違反合意(ABA)を締結。700万ドルの罰金と空力開発時間10%削減の罰則を受けることになった。
写真:: Red Bull Content Pool
レッドブル・レーシングは、2021年シーズンに1億4500万ドルと規定されていた予算上限額に違反していたことを認め、FIAとの間に違反合意(Accepted Breach Agreement/ABA)を締結。これにより700万ドルの罰金と空力開発時間10%の罰則を受けたが、昨年のポイント剥奪など、より重大な罰則を避けることができた。
レッドブルは規定された予算上限を、5%に満たない軽微な範囲で上回っていたと指摘された。当初レッドブル側としては、予算上限を超えていたことを激しく否定したが、和解するために設定されたABAの締結について、FIAと協議を行なっていた。
チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、先週のアメリカGPの際にFIAのモハメド・ベン・スレイエム会長とこの問題について話し合い、今週水曜日にABAに合意することになったようだ。
今回ABAが締結されたことにより、レッドブルは予算上限を違反したことを認め、700万ドルの罰金を今後30日以内にFIAに対して支払わなければならない。またレッドブルは、空力開発時間も10%削減されることになる。
FIAの調査結果によれば、レッドブルが申請した2021年の支出額は、予算上限を下回っていた。しかしながら「合計で560万7000ポンドに相当するコストを、不正確に除外または調整した」とされ、手続き上の違反を犯したと認定された。
これは昨年のレッドブルの最終的な予算総額が1億1803万6000ポンドであったことを意味し、予算上限を186万4000ポンド(予算総額の1.6%)超えていたとされた。
FIAとの協議でレッドブルは、追加の560万ポンドは、除外されるべき費用であると説明した。これにはスタッフの社会保障費、イギリスで支払いが義務付けられている実習賦課金、パワーユニットの使用コスト、レッドブル・パワートレインズからレッドブル・レーシングに請求されるコストの誤記などが含まれているという。
ただFIAは、レッドブルは正確な報告書類を提出しなかったとして、ファイナンシャル・レギュレーションの第8.2(e)条に違反していると認定。さらに予算制限額を下回る支出を維持できなかったとして、ファイナンシャル・レギュレーションの第8.10(b)条に違反していると結論づけた。
ただFIAは、レッドブルが140万ポンドの想定税額を正しく取り扱っていた場合、違反額はより小さく、43万2652ポンドとなっていただろうとしている。
なお前述の通り、今回の裁定によってレッドブルは、空力開発時間が10%削減されることになる。レッドブルは今季コンストラクターズチャンピオンに輝いたため、空力開発の上限時間は、7位のチームの70%となる予定だった。しかしこれが10%削減されることで、レッドブルは63%しか風洞やCFDを動かすことができない。なおコンストラクターズランキング2位は75%、3位は80%の空力開発時間が認められることとなり、これはレッドブルにとって、来シーズンを戦う上で大きな痛手となろう。
なおアストンマーチンも、予算上限規則で手続き上の違反を犯したとして、ABAを締結。45万ドルの罰金を科されている。
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