ハミルトン、フロアの空力規則変更に苦言「メルセデスを遅くするためのルールだ」
メルセデスのルイス・ハミルトンは、2021年シーズンから導入されたフロアの空力規則変更が、メルセデスを遅くするためのモノだと主張している。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
2021年シーズンのF1開幕戦バーレーンGP予選で2番手となったルイス・ハミルトン(メルセデス)は、今季導入されたフロアを中心とした空力規則の変更について、メルセデスを標的にしたものだと主張している。
コロナ禍の影響もあって、各チームはコスト削減のため2020年のマシンの大部分を今シーズンに引き継いでいるが、増大するタイヤへの負荷を軽減するため、ダウンフォースを最大10%減らすための変更を採り入れることが決まった。リヤタイヤ前のフロアを斜めに切り欠くことでフロアの面積が減少。さらにディフューザーのストレーキのサイズを小さくし、ディフューザーの効果が抑えられている。
プレシーズンテストでは、メルセデスの新車W12のリヤが特に不安定になっている様子が見てとれた。これによりメルセデスが採用してきたレーキ角(マシンの前傾角)が小さいコンセプトの方が、レッドブルが採用してきたハイレーキコンセプトよりも、空力規則変更の悪影響が大きいのではないかと考えられるようになった。
メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフは、バーレーンGPの金曜日に、「我々の分析では間違いなく、ハイレーキのコンセプトはローレーキよりもダウンフォースの損失が少ないことが分かっている」と語り、それを認めた。こうした状況は、昨年マシンのコンセプトを変更したアストンマーチン(旧レーシングポイント)にも当てはまる。
レッドブルのマックス・フェルスタッペンに0.388秒差をつけられ、予選2番手となったハミルトンは、予選後の記者会見でウルフのコメントについて訊かれ、昨年のイタリアGP直前に導入されたエンジンモードの変更禁止を例に挙げつつ、次のように答えた。
「どんな変更が行なわれたのかは秘密ではない。もちろん、僕たちを追い詰めるために行なわれたことだ」
「昨年も、僕たちのエンジンに対して同じようなことが行なわれた」
「でもそれはOKだ。僕たちは挑戦することが好きだし、こんなことで下を見るんじゃなくて、できる限りのことをしようと努力していくんだ」
予選3番手となったボッタスも同様に、記者会見でフロアの変更による影響についてコメントを求められたが、コンセプトの違いについては言及を避け、レッドブルが「全体的にとても強力なパッケージを持っている」と話した。
「彼ら(レッドブル・ホンダ)のパワーユニットやシャシー、エアロは良いものだ。彼らは冬の間に良い仕事をした。僕たちはもっと良い仕事をしなくてはいけない」
一方のフェルスタッペンは、メルセデスに対してレッドブルがオフシーズン中に差を詰めることができたのは、いくつかの要素が組み合わさった結果だと答えた。
「それ(ハイレーキコンセプト)は長い間、僕たちの哲学だよ」
「レッドブルがどこを改善したのか、ひとつだけ指摘することはできないと思う。いくつかの要因があるんだ」
「例えば、昨年から自分たちの弱点は分かっていた。それはレーキだけではないんだ」
「また、エンジン面ではホンダがパワーユニットの改善に非常に力を入れて、素晴らしい仕事をしてくれたと思う」
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