F1 イタリアGP

F1メカ解説|最高速重視だがコーナリングも大切! 創意工夫溢れるモンツァからお届け。イタリアGPピットレーン直送便

モンツァ・サーキットで行なわれる第16戦イタリアGPには、各チームが創意工夫を凝らした至極の1台を持ち込んでいる。ピットレーンからフレッシュな写真をお届けする。

Matt Somerfield Giorgio Piola

編集: 2022/09/11 13:23

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Ferrari F1-75 front wing detail

ジョルジョ・ピオラ【F1メカ解説】

Analysis provided by Giorgio Piola

Red Bull Racing RB18 detail

Red Bull Racing RB18 detail

Photo by: Uncredited

 レッドブルの独特なサイドポンツーン開口部。上部が開きアンダーカットも大きくとられており、マシン冷却とエアロダイナミクスの両面で大きなアドバンテージを得ているのだろう。

 またミラーのステーも、整流に関して重要な要素となっている。コックピット付近のL字形状のステーは、エンドプレートが僅かながらも背が高いことでコックピット周りの乱流を整えるボルテックスジェネレーターとなっていると思われる。


Red Bull Racing RB18 detail

Red Bull Racing RB18 detail

Photo by: Uncredited

 こちらはマックス・フェルスタッペンが駆るレッドブル『RB18』のフロア。異なるバージョンを使用するチームメイト、セルジオ・ペレスのフロアのように切り欠きがある訳ではないが、リヤタイヤ前方のフロアエッジは先端へ向けて細くなる形状となっており、フロアのたわみを軽減するために金属製のステーが追加されている。


Red Bull Racing RB18 detail

Red Bull Racing RB18 detail

Photo by: Uncredited

 RB18のサイドポンツーン下の大きなアンダーカットに注目してみると、ティアドロップ状の出っ張りが気流を2方向に別けるような形で鎮座している。フロアエッジはガーニーフラップのように立てられている。


Red Bull Racing RB18 rear detail

Red Bull Racing RB18 rear detail

Photo by: Uncredited

 各チームは”モンツァ・スペシャル”とも言える専用の超低ドラッグ仕様のリヤウイングを持ち込んでいるが、レッドブルはここまで投入してきた中では最もドラッグが小さい既存のリヤウイングを選択。そのため、他チームのマシンよりもリヤのダウンフォースは比較的多めと言える。

 この他にも、フラップ上部をカットしてさらにドラッグを減らしたバージョンも用意されていた。


Red Bull Racing RB18 detail

Red Bull Racing RB18 detail

Photo by: Uncredited

 RB18のミラーをクローズアップ。ミラー本体を覆うコの字形のハウジングは明らかに、エアロダイナミクスを意識したデザインになっている。


Red Bull Racing RB18 nose detail

Red Bull Racing RB18 nose detail

Photo by: Uncredited

 コックピット内に風を送る冷却口が設けられたRB18のノーズコーンの左右には、フロントウイングの最下層を支えるブラケットがフラップを繋ぐ形で設けられている。ここには気流の方向性を決める役割もある。


McLaren MCL36 detail

McLaren MCL36 detail

Photo by: Uncredited

 次にマクラーレン『MCL36』のフロアエッジを見てみよう。切り欠きの後ろのフロアは少し持ち上げられており、フロアを支える金属のブラケットも角度を見る限り、整流の役割も負っていそうだ。


McLaren MCL36 detail

McLaren MCL36 detail

Photo by: Uncredited

 マクラーレンは、サイドポンツーンのショルダー部分にミラーを設置。コックピット付近から伸びるステーでアセンブリ周辺の気流を整えたいという意図があるようだ。


McLaren MCL36 detail

McLaren MCL36 detail

Photo by: Uncredited

 MCL36のフロアエッジ前方には大きな敷居が立てられ、5つの気流ガイドストレーキがフロア下から伸びているのが見て分かる。


McLaren MCL36 rear detail

McLaren MCL36 rear detail

Photo by: Uncredited

 マクラーレンは、スプーン形状のメインプレーンを持つリヤウイングを持ち込んでいる。ダウンフォースは低いとは言えないが、それでも注目すべき存在だ。


McLaren MCL36 rear detail

McLaren MCL36 rear detail

Photo by: Uncredited

 MCL36のスワンネック形状のリヤウイングマウントをクローズアップ。ここにはDRSアクチュエーターが内蔵されており、上部のフラップが金属のステーに引っ張られる形で開く。


Ferrari F1-75 rear detail

Ferrari F1-75 rear detail

Photo by: Uncredited

 フェラーリが母国イタリアGPに投入してきたリヤウイング。カラーリングこそ違うが、実はこれまでのレースで既に公開されていたモノだ。

 メインプレーンは軽くスプーン形状とはなっているものの、ほとんど地面と並行なデザインとなっている。また、ドラッグを軽減するためにビームウイングの角度も調整されている。


Mercedes W13 detail

Mercedes W13 detail

Photo by: Uncredited

 こちらはメルセデス『W13』の”ゼロポッド”前に設置された2列のカナード。上下がそれぞれ2枚構造となっており、異なる表面仕上げが施されている。


Mercedes W13 detail

Mercedes W13 detail

Photo by: Uncredited

 W13の衝撃吸収構造”ウイング”上に設置されたメルセデスのミラー。L字型のハウジング以外にも、ステーという形で整流フィンが複数立てられている。


Mercedes W13 nose detail

Mercedes W13 nose detail

Photo by: Uncredited

 メルセデスのノーズコーン先端に設置されている冷却口。キドニーグリルのような形状をしている。


Red Bull Racing RB18 detail

Red Bull Racing RB18 detail

Photo by: Uncredited

 RB18のエンジンカウルの頂点に設置されたシャークフィンの後方には、開口部が設けられている。カウル内で熱された空気がここから排気される。


Red Bull Racing RB18 detail

Red Bull Racing RB18 detail

Photo by: Uncredited

 こちらはRB18に搭載されたリヤウイングを横から撮影したモノ。他チームよりも大きく反り立ったリヤウイングを使用していることがよく分かる


Red Bull Racing RB18 detail

Red Bull Racing RB18 detail

Photo by: Uncredited

 角度が付けられたRB18のDRSフラップ。昨シーズン同様、DRSオープン時にフラップがバタつく現象に今季もチームは悩まされている。


Ferrari F1-75 detail

Ferrari F1-75 detail

Photo by: Uncredited

 フェラーリのHALOフェアリング上部、後方にはフィンが設けられている。安全対策のための装備ではあるが、ここでもエンジンカウルからリヤウイングへ向けた気流を整えようという狙いがある。


Mercedes W13 rear detail

Mercedes W13 rear detail

Photo by: Uncredited

 メルセデスのリヤウイングを見てみると、DRSフラップのエッジは大きく切り込みが入れられている。一方で翼端板のエンドプレートは切り欠きのない形状をしている。


Aston Martin AMR22 detail

Aston Martin AMR22 detail

Photo by: Uncredited

 ”モンツァスペシャル”で最も過激なデザインを持つのリヤウイングを投入してきたのがアストンマーチンだ。モンツァ仕様の『AMR22』のメインプレーンはスワンネック取付部が下げられ、その左右は地面と並行という弓形になっており、幅の狭いDRSフラップの後縁には、マシンバランス改善のために背の高いガーニーフラップが立てられている。


Aston Martin AMR22 detail

Aston Martin AMR22 detail

Photo by: Uncredited

 AMR22のミラーデザインは、レッドブルが採ったアプローチと非常に似ている。ミラー本体が非常に薄く設計され、コの字形のハウジングで整流を行なっているのが特徴だ。


Aston Martin AMR22 detail

Aston Martin AMR22 detail

Photo by: Uncredited

 こちらはAMR22のミラーをサイドポンツーン後方から撮影したモノ。サイドポンツーン上部には整流用のフィンが設けられており、ショルダー部に設置された1枚はフロントタイヤからの後方乱気流を弾く狙いがあるのだろう。


Aston Martin AMR22 detail

Aston Martin AMR22 detail

Photo by: Uncredited

 AMR22をリヤから見てみると、リヤのブレーキダクトに取り付けられたウイングレットデザインの緻密さがよく分かる。

 また2層のビームウイングの取付部付近は、ドラッグ低減のためにねじれた形状となっている。


AlphaTauri AT03 detail

AlphaTauri AT03 detail

Photo by: Uncredited

 こちらはアルファタウリ『AT03』のフロアエッジウイング。フロア面よりも少し持ち上げられ、切れ目には過度なたわみ防止のためにU字形の金属ブラケットが設けられている。


AlphaTauri AT03 detail

AlphaTauri AT03 detail

Photo by: Uncredited

アルファタウリは、低ダウンフォース仕様のリヤウイング翼端板の後縁を大きくカット。ドラッグ軽減が目的だろう。


AlphaTauri AT03 rear detail

AlphaTauri AT03 rear detail

Photo by: Uncredited

 AT03のリヤウイングを後方から見ると、その切り込みの大きさがよく分かる。今回はビームウイングもドラッグの少ない1枚仕様となっている。


Red Bull Racing RB18 rear detail

Red Bull Racing RB18 rear detail

Photo by: Uncredited

 レッドブルはモンツァに向けて比較的大きいリヤウイングを持ち込んでいる一方で、ビームウイングは1枚。しかもかなり浅い角度で設定されている。


Red Bull Racing RB18 rear detail

Red Bull Racing RB18 rear detail

Photo by: Uncredited

 RB18のリヤセクションを寄りで見る。ディフューザーは端に向かってより角度が付けられたベル形に湾曲しており、ブレーキダクトから伸びるウイングレット最下部には若干の膨らみが持たされている。


Mercedes W13 detail

Mercedes W13 detail

Photo by: Uncredited

 こちらはメルセデスW13のフロア前方部。エッジ面が反り立ち、下面からの抜けを意識したガイドストレーキがいくつも設けられている。


Mercedes W13 detail

Mercedes W13 detail

Photo by: Uncredited

 そのガイドストレーキを近くで見てみると、斜めにねじれた形で取り付けられているのがよく分かる。


Mercedes W13 detail

Mercedes W13 detail

Photo by: Uncredited

 メルセデスは、フロントウイングのメインプレーンから伸びる翼端板にぶら下がる形で3枚のフラップが角度を付けて取り付けている。翼端板に設置されているアウターフラップは、グランプリによってコロコロと位置や形状、枚数が変えられている。


Mercedes W13 detail

Mercedes W13 detail

Photo by: Uncredited

 各チームはHALOのフェアリングを用いて空力的な効果を得ようとしており、メルセデスは後方に向けて先がすぼまるデザインを用いている。また、メルセデスは長年ギザギザのウインドスクリーンを採用しており、ここにはドライバーのヘルメットに当たる風を散らす効果がある。


Ferrari F1-75 front wing detail

Ferrari F1-75 front wing detail

Photo by: Giorgio Piola

 フェラーリは、低ダウンフォース仕様のリヤウイングに合わせて、フロントウイングも短く角度の浅いモノを投入。マシン前後でのバランスを取っている。


 

Read Also:

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

コメントを読んで投稿する

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 ハミルトン、モンツァのDRSトレインに懸念「暇つぶしにゲーム・オブ・スローンズでも見ようかな」

次の記事 角田裕毅、積み重なった戒告はモンツァで帳消しも、出場停止まであとペナルティポイント4点「こういったことはなくさないと」

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

View More & Comment

More from

Matt Somerfield



F1メカ解説|8種類のリヤウイングと14種類のビームウイングを投入したマクラーレン……2025年ダブルタイトルを目指し「デザイン上のリスク」を冒す

F1

F1 2024/12/24

F1メカ解説|8種類のリヤウイングと14種類のビームウイングを投入したマクラーレン……2025年ダブルタイトルを目指し「デザイン上のリスク」を冒す



F1メカ解説|2026年からの新レギュレーションF1マシン、デザインの自由度が増した? FIAが発表した新たなレンダリングを検証

F1

F1 2024/12/17

F1メカ解説|2026年からの新レギュレーションF1マシン、デザインの自由度が増した? FIAが発表した新たなレンダリングを検証



F1メカ解説|RBがシーズン最終戦に投入した”2025年に向けたテスト”用フロントウイング。その狙いは?

F1

F1 2024/12/15

F1メカ解説|RBがシーズン最終戦に投入した”2025年に向けたテスト”用フロントウイング。その狙いは?

最新ニュース



好調だったはずのマクラーレンはなぜ4番手チームに成り下がったのか。「状況が一変した。データに異常もないのに」とステラ代表

F1

F1 F1

バーレーンGP

11 時間前

好調だったはずのマクラーレンはなぜ4番手チームに成り下がったのか。「状況が一変した。データに異常もないのに」とステラ代表



ラッセル痛恨……シンガポールGPグリッド降格決定で逆転タイトルに暗雲。ウルフ代表認める「残念だが」

F1

F1 F1

バーレーンGP

11 時間前

ラッセル痛恨……シンガポールGPグリッド降格決定で逆転タイトルに暗雲。ウルフ代表認める「残念だが」



日本から世界に挑戦……宮田莉朋、中村仁の2026年の評価をトヨタ加地ディレクターに訊く

F1

F1 F1 13 時間前

日本から世界に挑戦……宮田莉朋、中村仁の2026年の評価をトヨタ加地ディレクターに訊く



アロンソ、ダカールラリーへの再挑戦が2027年にも実現か? プロドライブから参戦の噂

Dakar

DAKR Dakar 14 時間前

アロンソ、ダカールラリーへの再挑戦が2027年にも実現か? プロドライブから参戦の噂

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録