電撃F1復帰のマグヌッセン、スポーツカーキャリアは充実も「F1が恋しかったことに気づいた」
ハースからF1に復帰することになったケビン・マグヌッセン。彼はオファーを受けるまで、F1をどれだけ恋しく思っていたのか、気づかなかったという。
写真:: Zak Mauger / Motorsport Images
ハースF1チームは、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、ロシア人ドライバーであるニキータ・マゼピンとの契約を解除。後任として、ケビン・マグヌッセンがかつて所属したチームからF1に復帰することとなった。
チームはまず、後任としてグランプリに復帰する意思があるかどうかを、マグヌッセンに聞くことを優先したという。
マグヌッセンは2020年にF1から離れた後、北米でスポーツカーレースに挑戦。名門チップ・ガナッシ・レーシングでキャデラック・DPi-V.Rを走らせ、2021年のデトロイトでは2013年のフォーミュラ・ルノー3.5シリーズ以来、自身8年ぶりの優勝を果たした。
その後、父ヤン・マグヌッセンと親子でル・マン24時間レースのLMP2クラスに挑戦し、2022年にハイパーカー『9X8』をデビューさせるプジョーのドライバーにも選ばれるなど、スポーツカーで順調にキャリアを築き上げている最中だった。
彼は以前から、F1グリッドの後方で苦労するよりもアメリカでのレースを楽しんでいると明言していただけに今回の復帰は驚きだったが、チャンスが訪れたことで視点が変わったのだという。
F1への復帰を決断させたほどの魅力とは何なのかを訊くと、マグヌッセンはmotorsport.comに次のように答えた。
「僕がF1を去った時、他のチームでF1に残ることもできたと思う。でもスポンサーがたくさんいて、面倒なことになっていただろう。モチベーションが上がらなかったんだ」
「後方で走るモチベーションが無くなってしまったんだ。それまでは中団を走っていて、それはそれで楽しかったんだけどね」
「その後、別のレースに出て、表彰台やポールポジション、優勝を経験し、本当に楽しかった」
「でもその時、ギュンター(・シュタイナー/ハース代表)から電話がかかってきてすべてが台無しになったんだ! これをやりたいをいう思いが、お腹の底から湧き上がってきたんだ。そんなに恋しいと思っていなかったけど、チャンスを貰った時は”yeah”という感じだった」
マグヌッセンは、ハースがマゼピンの後任候補として自分を検討するとは思っていなかったと語り、先週チームの代表であるギュンター・シュタイナーから最初の電話があった後、休暇で旅行に向かったほどだったという。
「1週間ほど前にギュンターから電話があり、僕はちょうどセブリングの前に家族と一緒にアメリカに休暇に行くところだったんだ」
「実現するかどうか見てみようと思って、(旅行)に行くことに決めたんだ。マイアミについて、ギュンターからまた電話がかかってきた。そして『やろうよ』と言われたから、戻ってきたんだ」
「もちろん、いろいろなことを解決しなければならなかったけど……プジョーと契約していたし、ガナッシとも契約していて、来週末のセブリング12時間レースに出場することになっていた。でもすごくいい人たちで、その契約から解放してくれたんだ」
マグヌッセンを呼び戻す上で重要だった条件のひとつは、チームが彼に複数年契約を提示したことだ。
単年契約でも必ずしも破談になっていたわけではないとしつつも、マグヌッセンはより魅力的に感じたという。
「そうじゃなくちゃいけないと言ったわけではないけど、1年だけ戻っても意味がなかっただろうから、そうなってよかったと思う」
「一度やったことがあることで、僕にとって新しい挑戦ではない。適切にカムバックしたい。それにギュンターがチームのモチベーションの高さを語ってくれて、彼らが良い状態にあるように感じたし、エキサイティングすぎた。本当にやりたかったんだ。それを感じることができた」
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