マルク・マルケス、オーストリアGPでMotoGPパドックへ帰還! 現場で2023年型バイク把握へ
右腕骨折に対して4度目の手術を受け現在はMotoGPを欠場しているマルク・マルケスだが、8月下旬のオーストリアGPでは欠場こそ続くものの、パドックへ戻ってくることが分かった。
写真:: Honda Racing
6度のMotoGP王者であるマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)は、2022年5月に右腕骨折の手術を受け欠場が続いている。彼はまだレース復帰こそかなわないものの、8月末のオーストリアGPでMotoGPパドックへ戻ってくることが分かった。
マルケスは、2020年のMotoGPスペインGPで激しく転倒した際に右腕上腕骨を骨折。その後は計3回の手術を経て、2021年シーズンの序盤戦からレースシーンへ復帰していた。
ただ今年5月、マルケスは右腕に4度目の手術を受けると発表。3度手術を受けた右腕の状態が良くないため、さらなる検査の結果、手術を受けることになったのだ。
その後、7月中旬にホンダは経過を報告。手術した上腕骨は正しく結合しており、理学療法を開始するなど、回復に向けたステップを進んでいることが明かされた。
今回、マルケスはオーストリアGPで再びパドックへ戻ってくることで、最新のRC213Vの開発に関する情報を入手することになる。
「ホンダはとても重要な時期にある。僕はチームと多くの話をしていて、2022年型バイクについて、その状況や何が起こっているかを理解しようと試みている」
マルケスはプレスリリースにそうコメントを寄せた。
「それこそが、僕がオーストリアへ向かう理由だ。皆と話をし、HRCの日本人スタッフと会って将来のための取り組みを行なうためだ。僕らは一丸となって働く。勝つときも負けるときも一緒だ」
「(マルケス代役で出場中の)ステファン・ブラドルともたくさん話していて、サンティ(エルナンデス/クルーチーフ)とも協力してテストなどを行なってくれている。ふたりとも僕のライディングはよく分かっているからね」
「ムジェロでは自宅にいると話していたけど、つながりを保ちたいんだ。以前の手術の際にはかなり離れてしまってしまった。だから戻って来たときには、全てがフレッシュになるように関わっていたいんだ」
Marc Marquez, Repsol Honda Team
Photo by: Honda Racing
なおマルケスは合わせて右腕の回復状況に関しても説明している。曰く10週間が経過した現在では、回復は順調に進んでいる様子だ。
「ステップバイステップで良くなっていると感じる。骨は順調に良くなっているよ。これが最高のニュースだ」
「依然としてリハビリ段階ではあるけど、心肺機能の面で準備を整えるべく懸命に取り組んでいる」
「8月末にまた検査を受けることになる。そしてリハビリでまた一歩進めることができるし、プッシュして筋肉を付け始めることになる。調子が良い日もあれば悪い日もあるけど、それもこの“旅”の一部だ」
「僕は楽観的だよ。もちろん、その検査を受けるまではあまり言い過ぎたりはしたくない。まだプッシュしすぎるタイミングじゃないんだ。でもこうしたフィーリングを長いこと待っていた」
マルケスはこの右腕の怪我に関する“戦い”について、さらにこう付け加えている。
「僕は苦しんできた。それは2日や2ヵ月なんてものじゃなく、2年間なんだ」
「昨年のように何度か勝ってはいるけど、すごく苦しんでいた」
「ヘレスでは何かを変えなければならないと思った。それは自分がレースをできていないからというわけではなく、常に腕に疑問を抱えていたからメンタルが厳しいんだ。ここからさらに手術を受けることはできない。今回の手術は上手くいったと確信しているけど、こういった考えは常に頭の片隅にあるものなんだ」
なおマルケスの復帰に関するスケジュールは、依然として不明だ。ただホンダとしては2023年型のマシン開発に向けて、ポストシーズンテストにマルケスの復帰が間に合うことを期待している。
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