【特集:オリンピックとモータースポーツ】元F1ドライバー、マッサの野望。2024年パリ五輪で電動カートの競技入りを目指す
7月23日に開会を迎えた東京オリンピック。元F1ドライバーのフェリペ・マッサは、次回の2024年パリ五輪から、モータースポーツをオリンピック競技にしようと働きかけている。
Shahan Ali Mohsin
Shahan Racing
元F1ドライバーのフェリペ・マッサは、モータースポーツをオリンピック競技に加えることを目指している。
マッサは2017年限りでF1から引退したのち、FIAのカート委員会会長を務めている。就任当時からすでに彼はカートの将来像について自身の意見を発表しており、そのうちのひとつとして、2018年にアルゼンチンのブエノスアイレスで行なわれたユースオリンピックの際に、電動カートのデモイベントを計画した。
そして第3回ユースオリンピックで少年と少女のペアによる6チームが組織され、電動カートによるレースがデモンストレーションとして実施された。
マッサの最終目標は、このカートを、オリンピックの競技にすることだという。彼はブラジルのテレビ番組で、「良い考えがある」と語っている。
「その考えとは、2024年にパリで行われるオリンピックで、電動カートを競技にすることだ」
1900年のパリ五輪で自動車レースが行なわれたことがある。この大会ではクリケットや気球競技などのほか、綱引きや魚釣りなども、同年のパリ万博と並行する形でデモンストレーションとして行なわれている。
結果的にこれまで、モータースポーツがオリンピックの競技になったことはない。しかしFIAは、国際オリンピック委員会(IOC)が定める国際競技連盟のひとつとして名を連ねており、可能性が全くないわけではないだろう。
これまでモータースポーツと言えばエンジンカーを使って行なうのが主流だったが、今ではフォーミュラEの普及などもあり、電動マシンの台頭が急速に進んでいる。それに伴い、電動カートの開発も進められている。現状ではバッテリーの重量が重いことが難点だが、マッサは早々に実現可能なレベルに達するだろうと信じている。
「バッテリーの重量を減らすために、開発すべきことがたくさんある。現状では、バッテリーは非常に重いんだ」
「子供たちが走る場合を考えると、例えばクラッシュしたり、横転したりした場合には、カートの重量が大きな違いを生むことになる。しかし、開発のスピードは非常に早いため、それには短い時間しかかからないだろう」
マッサは、カートを推進するというFIAでの現在の役割に満足しているようだ。
「僕はキャリアの中で、想像以上に多くのことを達成することができた。夢見ていたよりも、はるかに多い」
「学校のような形で子供たちに還元できるなら、それは価値があることだと思う」
Additional reporting by Bruno Ferreira
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