エクストリームE

マクラーレン、2022年から電動SUVのオフロードレース「エクストリームE」参戦決定

マクラーレン・レーシングは、電動SUVを用いたオフロードレースを行なう『エクストリームE』に2022年から参戦することを決定した。同シリーズの2シーズン目を迎える来年は、10チーム以上が争うことになる。

Matt Kew

Matt Kew

編集: 2021/06/12 4:10

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

Zak Brown, McLaren Racing CEO and Alejandro Agag

 F1やインディカー・シリーズに参戦するマクラーレン・レーシングは、2022年シーズンの『エクストリームE』に参戦することを発表した。マクラーレン・レーシングは、2021年に始まった電動SUVを用いて世界各地でオフロードレースを行なう同シリーズの、10番目のエントラントとなる。

 またマクラーレン・レーシングはクプラとGMCに次いで、同シリーズに参戦する3社目の自動車メーカーとなる。なおロータス・エンジニアリングも、F1とスーパーGTでもタイトルを獲ったジェンソン・バトンがオーナーを務める『JBXE』と技術提携を結んでいる。

 バトンの他にも、エクストリームEにはF1界からチャンピオン経験者が参画しており、ルイス・ハミルトン(メルセデス)がオーナーを務める『X44』や、ハミルトンの元チームメイトのニコ・ロズベルグの『ロズベルグ・Xレーシング(RXR)』がエントリーしている。また、インディカー・シリーズからは名門『チップ・ガナッシ・レーシング』などが参戦している。

 2021年に開幕したエクストリームEの1シーズン目は、サウジアラビアでの『デザート X-Prix』とセネガルで行なわれた『オーシャン X-Prix』の2戦を終え、RXRが2連勝をあげている。

Read Also:

 マクラーレン・レーシングは自らの「持続可能性と多様性の課題」を改善すべく、参戦チームには、F1プログラム以外の既存の人材に加え、「専門家のリソース」を動員するとしている。

「エクストリームEが発表された瞬間から、我々はこのシリーズの動向を注意深く追ってきた」とマクラーレン・レーシングのCEOを務めるザク・ブラウンは語る。

「特に、脱炭素化、廃棄物削減、多様性、平等といった(エクストリームEと)同じ優先事項を持つ私たちは、包括的な持続可能性への課題解決を加速させ、後押ししてくれるこのモータースポーツシリーズの革新的なカタチに、すぐに注目していた」

「我々の世界の中心には常にフォーミュラ1が君臨しており、インディカーやeスポーツと同様に、エクストリームEへの参戦はマクラーレン・レーシングのフランチャイズとしての付随的なものであり、我々が抱えるプログラムを互いに補完し、支え合うものだ」

「我々は、F1やインディカーで馴染みのあるビッグネームたちと競い合うことになる。しかし、我々が出場している全てのシリーズ同様に、レースの目的は明確だ。勝つためにそこにいるのだ」

 電動モータースポーツの魁とも言えるフォーミュラEのCEOを務め、エクストリームEの共同創設者のひとりであるアレハンドロ・アガグは、マクラーレン・レーシングの参戦を「エクストリームEの短い歴史のなかでも、恐らく最大のニュースだ」と表現した。

「最高レベルのレースと自動車の革新を象徴するマクラーレンが参加してくれたことで、我々がシーズン1の最初の2レースで成し遂げたことが、既にモータースポーツ界に真のインパクトを与えていることを証明した」とアガグは付け加えた。

 マクラーレン・レーシングのエクストリームEへの参戦決定は、同社が行なった「シリーズの精査」を経たものであり、第3世代マシンが導入される2022-2023年シーズンのフォーミュラEへの参戦に向けたプロセスとは異なるものだ。

 マクラーレンはこれまで、傘下のマクラーレン・アプライド・テクノロジーズ(MAT)がフォーミュラEの第2世代マシンへバッテリーを供給していたため、フォーミュラEの参戦を禁じられていたという。しかし、その契約は2021-2022年シーズンをもって終了する予定であり、アウディやBMWが撤退を決めたことでエントリー枠に空席が生まれたこともあって、マクラーレン・レーシングは今年1月にフォーミュラEと2022-2023年シーズンに向けてのエントリー枠確保の合意を行なった。

 なおMATは当初、エクストリームE標準のバッテリーシステムを供給する計画を立てていたが、結果的にフォーミュラEの第1世代マシン、第3世代マシンへのバッテリー供給を行なうウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングがエクストリームEにもバッテリーを供給する運びとなった。

Read Also:

 マクラーレン・レーシングはこれまで、FIA世界耐久選手権(WEC)とIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権双方に出場できるLMDh規定や、ハイパーカー規定にも関心を示してきたが、ブラウンは、motorsport.comを含む一部のメディアに対し、フォーミュラEやWECに関しての最終的な判断は下していないと語っていた。

 一方、X-Prix会場へ物資を運ぶ「RMSセントヘレナ号」の有効荷重の制約により、エクストリームEの参戦上限を12チームとするとアガグが明らかにしていたこともあり、ブラウンは同シリーズへの参加枠は「すぐに完売する」と予想していたようで、マクラーレン・レーシングには「あと6ヵ月待つ余裕はない」と述べた。

 電動SUVを用いるエクストリームEへの参戦は、TopGear.comに対し「SUVはマクラーレンとしてのブランド力を希薄にするだけだ」と語ったマクラーレン・オートモーティブ(市販車部門)のマイク・フルウィットCEOの意見と相反するものではある。

 しかし、マクラーレン・レーシングにとしては、エクストリームEは「戦略的、経済的、運営上の基準」を満たしており、同シリーズへの参戦が、新たな「ファンとパートナー」をチームにもたらすと考えている。

 また現在、ブラウンはエクストリームEに対して個人出資を行なっており、彼が共同経営するユナイテッド・オートスポーツは、元マクラーレンのF1ドライバーであるマイケル・アンドレッティのアンドレッティ・オートスポーツと提携してエクストリームEに参戦している。

 しかし、ブラウンはアンドレッティ・ユナイテッドでの自分の役割を“サイレント・パートナー”のようなものだとし、「彼らに仕事を任せ続ける」一方で、自分はマクラーレン・レーシングの参戦に「100%」集中することを明らかにしている。

Read Also:

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

コメントを読んで投稿する

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 レッドブル移籍後初優勝のペレス、“前任”アルボンの献身に感謝「こんなに色々教えてくれるなんて思わなかった」

次の記事 LMDh参入のBMW、2023年からIMSAに2台体制でワークス参戦。WEC参戦やル・マン復帰には言及せず

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

View More & Comment

More from

Matt Kew



ハミルトン、2024年のメルセデスW15に実は好印象を持っている?「このクルマは素晴らしいよ。まだ、最大限の性能を発揮できていないだけ」

F1

F1

オーストラリアGP

2024/04/13

ハミルトン、2024年のメルセデスW15に実は好印象を持っている?「このクルマは素晴らしいよ。まだ、最大限の性能を発揮できていないだけ」



メルセデスの弱点は高速域! ラッセル「だから、より高速でコーナーを曲がる予選が苦手なんだろう」と推測

F1

F1

日本GP

2024/04/06

メルセデスの弱点は高速域! ラッセル「だから、より高速でコーナーを曲がる予選が苦手なんだろう」と推測



好調ペレスの要因は「来年の契約が危なくなっている」から? レッドブル重鎮のマルコ示唆

F1

F1

日本GP

2024/04/06

好調ペレスの要因は「来年の契約が危なくなっている」から? レッドブル重鎮のマルコ示唆

More from

マクラーレン



驚速ポールのラッセル、決勝は「フェルスタッペンが脅威」クラッシュで16番手のアントネッリも警戒対象へ

F1

F1

アゼルバイジャンGP

10 時間前

驚速ポールのラッセル、決勝は「フェルスタッペンが脅威」クラッシュで16番手のアントネッリも警戒対象へ



ノリス、トップスピード不足に苦しむ。パワーユニットに問題アリ?「それを埋め合わせるために、プッシュする必要があった」

F1

F1

アゼルバイジャンGP

12 時間前

ノリス、トップスピード不足に苦しむ。パワーユニットに問題アリ?「それを埋め合わせるために、プッシュする必要があった」



予選3番手のピアストリ、アゼルバイジャンGPで勝てる唯一の策は「牽引フックでメルセデスと繋ぐ」?

F1

F1

アゼルバイジャンGP

13 時間前

予選3番手のピアストリ、アゼルバイジャンGPで勝てる唯一の策は「牽引フックでメルセデスと繋ぐ」?

最新ニュース



あんなヤツ、出場停止だろ! ノリス、魚雷アタックのコラピントに怒り爆発「F1ドライバーにふさわしくない」

F1

F1 F1

アゼルバイジャンGP

5 時間前

あんなヤツ、出場停止だろ! ノリス、魚雷アタックのコラピントに怒り爆発「F1ドライバーにふさわしくない」



トヨタ、水素レースプロジェクトMissionH24に水素”レーシングエンジン”供給へ……中嶋一貴「耐久レースにおける可能性を拡大する」

WEC

WEC WEC

Fuji

9 時間前

トヨタ、水素レースプロジェクトMissionH24に水素”レーシングエンジン”供給へ……中嶋一貴「耐久レースにおける可能性を拡大する」



フェルスタッペン、予選でクラッシュのアントネッリを擁護「みんな彼が何歳なのか忘れている」

F1

F1 F1

アゼルバイジャンGP

9 時間前

フェルスタッペン、予選でクラッシュのアントネッリを擁護「みんな彼が何歳なのか忘れている」



予選中止は良かった? 悪かった? トヨタ勢2台で意見分かれる……平川亮「どっちかわからない」 小林可夢偉「トップ集団を狙えたかも!」

WEC

WEC WEC

Fuji

10 時間前

予選中止は良かった? 悪かった? トヨタ勢2台で意見分かれる……平川亮「どっちかわからない」 小林可夢偉「トップ集団を狙えたかも!」

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録