ペトロナス、今季限りでSRTのタイトルスポンサー降板を発表。SRTのMoto2&Moto3チームは廃止へ
ペトロナスは、今季限りでセパン・レーシング・チームのMotoGPタイトルスポンサーを降りることを決定。この影響で、SRTのMoto2、Moto3チームは活動を終了するようだ。
Cal Crutchlow, Petronas Yamaha SRT
Gold and Goose / Motorsport Images
マレーシアの石油会社ペトロナスは、2021年限りでMotoGPに参戦するセパン・レーシング・チーム(SRT)のタイトルスポンサーを降りることを発表した。
SRTは2015年にMoto3クラスでグランプリデビューした後、Moto2クラスまでプログラムを拡大。2019年には、ペトロナスの支援を受けて、ヤマハの新しいサテライトパートナーとしてMotoGPにステップアップし、Moto2クラスからファビオ・クアルタラロを迎え入れ、2017年のMoto2王者であるフランコ・モルビデリと契約した。
このコンビは大成功を収め、クアルタラロは旧スペックのバイクを駆り、7回の表彰台と6回のポールポジションを獲得した。2020年は、クアルタラロにファクトリー仕様のバイクが供給され、モルビデリは1年落ちの”Aスペック”と呼ばれるバイクを使用。ふたりで計6勝を挙げ、モルビデリがランキング2位を獲得する好成績を収めた。
motorsport.comの調べによると、ペトロナスはSRTとのタイトルパートナーシップ解消により、MotoGPプロジェクトを守るためにMoto2とMoto3のチームを廃止する予定だという。ヤマハはSRTとの契約を再交渉し、2022年に2台の”Bスペック”(基本的には非ワークス仕様)を提供することになったようだ。
バレンティーノ・ロッシの引退と、マーベリック・ビニャーレスのヤマハ離脱により、ヤマハ陣営はライダーラインアップの刷新を迫られている。現SRTのモルビデリをヤマハ・ファクトリーチームに昇格させるのは既定路線だと見られているが、その結果SRTのシートがふたつ空くことになる。
SRTは、Moto2とMoto3のプロジェクトをMotoGPチームへの道筋として活用し、若い才能を育てる場となることを常に目指していた。SRTのMoto3ライダーであるダリン・ビンダーが直接MotoGPに昇格するという噂が流れているが、これが実現した場合、その唯一の成功例ということになる。
SRTは当初、Moto2クラスルーキーのラウル・フェルナンデス獲得を目指していた。フェルナンデスも、自分のライディングスタイルに合うヤマハのマシンを求めてSRTへの加入を希望していたという。しかしKTMとの契約解除に違約金が必要だったこともあり、フェルナンデスはテック3からMotoGPにステップアップすることになった。
ロッシの愛弟子であるマルコ・ベッツェッキも、SRTへの移籍が有力視されていたが、現在はドゥカティ陣営のVR46からルカ・マリーニと共にMotoGPを戦う可能性が高いと見られている。
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