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ウエットでの表彰台にそれほど意味はない? マルケス弟、初表彰台にも冷静

アレックス・マルケスはMotoGPフランスGPで初表彰台を獲得したが、ウエットコンディションでの獲得だったこともあり、「それほど大きな意味はない」と謙虚な姿勢を見せた。

Alex Marquez, Repsol Honda Team

写真:: Gold and Goose / Motorsport Images

 ル・マン・ブガッティ・サーキットで行なわれたMotoGP第10戦フランスGPは、開始直前の降雨によって波乱に満ちた展開のレースとなり、アレックス・マルケス(レプソル・ホンダ)がキャリア初表彰台を獲得した。

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 アレックスは18番グリッドと後方からのスタートだったが、スタートからポジションをアップ。今季からMotoGPに昇格したばかりのルーキーであるアレックスはウエットコンディションでの走行経験が殆どない状態にも関わらず、レースを通じて尻上がりの追い上げを見せた。

 終盤には同じホンダ勢で、より経験豊富なカル・クラッチロー(LCRホンダ)を攻め立ててオーバーテイク。アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)も追い抜いて、2位表彰台を獲得してみせた。

 ただアレックス本人はこの表彰台によって、自身の“正当性が証明された”とは思っていないようだ。彼は昨年のMoto2マレーシア戦でタイトルを獲得したことのほうが素晴らしいものだったと考えている。

「自分の正しさが証明されたとは感じていない。ウエットでの表彰台はあまり大きな意味のあるものじゃないからね」

 アレックスはDAZNのインタビューにそう答えた。

「でも今回の結果によって、僕のことを信じ続けてもらえると思う。僕は適切なタイミングでMotoGPに昇格したし、僕らは上手くやっているんだ」

 レース後会見でアレックスはこうも付け加えている。

「僕が最後に獲った表彰台は、去年のマレーシアだった。世界チャンピオンになったときの感覚は素晴らしいものだったよ。MotoGPで表彰台を獲るよりも素晴らしく感じられているんだ」

「ただ、この表彰台も本当に嬉しい。だけどこれをドライコンディションで再現する必要があるんだ。それが速くなるため、そしてMotoGPに参加するための鍵だ」

「僕らはステップ・バイ・ステップで進んでいる。でもそれらをまとめ上げないといけないんだ」

「予選を改善しなくちゃいけない。18番手からのスタートはとても厳しいモノだからね。でもこの結果を必要としていたチームにとって、とても嬉しい結果だ」

 厳しい戦いが続いていたアレックスだが、彼はこうした結果を達成できると「常に信じていた」と語り、兄マルクの近年のウエットでの強さからも、上手くいくと考えていたという。

「表彰台は獲れるといつも信じていたし、今年がどうなるかをもっとよくみて、今日のようなチャンスがあればそこからアドバンテージを得なくちゃと思っていた」

「マシンがウエットコンディションで上手く機能することはわかっていた。マルクがウエットレースでそうしているのを見てきたし、あとは“やるだけ”だった」

 アレックスは最終的に優勝したダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ)から1.2秒差でフィニッシュと追いつくことは叶わなかった。曰く、ドヴィツィオーゾとのバトルで時間を使ってしまったことが原因だという。

「カルの後ろでオーバーテイクに何秒かを費やしてしまった。そしてドゥカティ勢が少し苦戦し始めているのが見えて、ラップごとにギャップが縮まっていくのがわかった」

「それで『ここでベストを尽くさない理由はないだろ?』と思って、ポル(エスパルガロ)に追い抜きを仕掛けた。でも彼も速かったんだ」

「ここでの鍵は、ドヴィを追い抜くのに少し時間をかけてしまったことだと思う。ペトルッチは少し遠かったんだ。で、『オーケー、あと3周ある。落ち着いていこうアレックス。全部台無しになるからクラッシュするわけにはいかないぞ』と思い直したんだ」

「最後にクラッシュしてしまったら、このレースのことは誰も覚えていないだろうからね」

 

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