恐れていた“速さ”……ピンク・メルセデス、トップ3に食い込む可能性をライバル指摘
“ピンク・メルセデス”と揶揄されていたレーシングポイントの新車RP20の速さの一端がF1オーストリアGP初日の走行で明らかになった。ライバルはレーシングポイントが本当にトップ3へ食い込む可能性があると認識している。
Sergio Perez, Racing Point RP20
Andy Hone / Motorsport Images
2020年のF1における注目の話題のひとつが、レーシングポイントの新車RP20だ。彼らは2019年のメルセデスのマシンをコピーしたような外観のマシンを今年投入し、プレシーズンテストから速さを発揮していた。
そして7月3日のF1開幕戦オーストリアGPのフリー走行2回目において、セルジオ・ペレスがメルセデス勢に次ぐ3番手タイムを記録したことで、彼らの速さに対する認識がまたひとつ上の段階に上がった感がある。
レーシングポイントの示したロングランと一発タイムの速さは、これまで中団で争ってきたライバルたちにとって驚異的に映っている。
「恐れていた通りの速さだと言える」
そう語ったのはハースのケビン・マグヌッセンだ。彼はテストで本当には分からなかったレーシングポイントのポジションが、今はハッキリしていると考えている。
「彼らはとても速いように見える。もちろんテストで彼らがタンクをほぼ空にしたソフトタイヤで走っていたかどうかはわからない。しかし“期待”に応えてくれているように思えるね」
またマクラーレンのカルロス・サインツJr.はレーシングポイントが自分たちでは手に負えない存在だと認識している。
「初日は特にレーシングポイントが速かった」と、サインツJr.は言う。
「僕らとしても、彼らが速いであろうことは予想していた。だけどこうした短いサーキットにおいて、中団の他チームにこうしたアドバンテージを得ているのは、特に印象的だ」
「僕の意見としては、彼らに戦いを挑むには僕らはあまりにも離れていた。だけど少なくともルノーは、僕らの予測の範囲内だ。そこは当たっていてよかった」
ロマン・グロージャン(ハース)に至っては、レーシングポイントの走りを分析した結果、ペレスのペースはバルテリ・ボッタス(メルセデス)に匹敵するものだったと指摘している。
「僕が聞いた話だと、詳細までは分からないけど、彼らがボッタスに匹敵している、あるいはセルジオがロングランでボッタスと同程度だと聞いたんだ」と、グロージャンは語った。
「彼らがメルセデスとパートナーシップを結んでいることは明らかで、マシンはメルセデスの物と非常に似ている。それはここでベストな物のひとつなのは、ご存知のとおりだ。彼らにとっては良いことだろう」
「僕らもフェラーリとパートナーシップを結んでいるが、彼らとは少々異なった取り組みになっている。でも素晴らしいモデルだと思っているんだ。それにこれが(先頭集団で戦うマシンの)変化と多様性を多少もたらすところを見るのは、良いことだろう」
「グリッドを3つに分けることができると思う。メルセデス、レッドブル、レーシングポイント。そしてフェラーリ、マクラーレン、ルノー。さらにアルファタウリ、ザウバー(アルファロメオ)、僕ら。そしてその後ろのウイリアムズだ」
そして、7月4日午前に行なわれたFP3。予選シミュレーションが行なわれるこのセッションで、ハースのふたりやサインツJr.の懸念が的外れではないことがまた証明された。
ペレスがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)の間に割って入る4番手となったのだ。
レーシングポイントが本当に中団チームから抜け出し、昨年までのトップ3チームに匹敵する速さを身につけたのか。予選は目が離せないセッションになりそうだ。
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