ペレスの“忠誠心”はシート争いの鍵を握る? 「重要な要素」とチーム代表認める
レーシングポイントのオットマー・サフナウアー代表は、セルジオ・ペレスがチーム存続のために尽力してきたことは、彼を来年以降も起用するかどうかを決める判断材料のひとつになるだろうと語った。
写真:: Glenn Dunbar / Motorsport Images
F1の2021年シーズンに向けて、去就が注目されているひとりであるセルジオ・ペレス(レーシングポイント)。彼は今季限りでフェラーリを去るセバスチャン・ベッテルがレーシングポイントにやってくる可能性があるため、不透明な状況にある。
レーシングポイントのチームオーナーであるローレンス・ストロールは現在、ペレスに代わってベッテルを起用するかどうかを検討している。これに関してはチーム代表のオットマー・サフナウアーも、まだ決まったことは何もないとしながらも、ベッテルと簡単な話し合いを行なったことを認めている。
なおペレスは2022年までの複数年契約をチームと結んでいるが、そこには契約を途中で解約するための条項が含まれていることがわかっている。
そんなペレスは2018年、当時のフォースインディアが財政難に陥った際に法的措置を起こし、ローレンス・ストロールをはじめとする新たな投資家たちによってチームが“レーシングポイント”として生まれ変わることに貢献したという経緯がある。
こういったペレスの果たした貢献や忠誠心が、来季に向けたシート争いを左右する要因になるかと尋ねられたサフナウアーは、次のように答えた。
「彼が契約を結んでいるという事実は、我々が彼を維持するかどうかという点において重要な要素になると思う」
「セルジオは我々に忠実だし、彼とは長い間仕事をしてきた。彼は素晴らしいレーサーで、チームともうまくやっているし、ランス(ストロール)を助ける役割も担っている。それらの要素は全て重要だと考える」
そう語ったサフナウアー。しかし一方のペレスは、仮にベッテルが来季からアストンマーチンに名称変更されるこのチームに加わった場合、放出されるのはオーナーの息子であるランス・ストロールではなく“自分であることは明らか”だと語っている。
ランスは昨年チームに加入して以来、特に予選のパフォーマンスでペレスに後れを取ってきたが、先日行なわれたハンガリーGPでは予選で3番手タイムを記録し、決勝でも4位。印象的な活躍を見せた。サフナウアーは、これは彼が自信を付ける上で重要なレースになったと語った。
「これはまさにランスが必要としていたことだ」とサフナウアーは言う。
「これは彼の自信につながる。彼がスピードと才能を持っていることは分かっていたが、こういうプレッシャーのかかる場面で結果を残したことで、彼自身も自分はできるんだということが分かっただろう。素晴らしい走りをしたし、多くのことを学べたはずだ」
レーシングポイントに加入してからの彼の成長について尋ねられたサフナウアーは、こう続けた。
「学ぶべきことはたくさんある。マシンについて、エンジニアリングチームの働き方、データの共有方法、タイヤの扱い方などだ」
「そしてアウトラップで何をすべきか、パフォーマンスエンジニアとどのように仕事を進めていくか……どれも1日でどうにかなるものではない」
「それには経験が必要で、彼はそういったことを学んできたんだ。我々はタイヤを使い方や、タイヤに関するセッティングの仕方などを理解するのに時間を費やしてきたし、それら全てがランスのためになった」
「彼は非常に速く学習した。そしてパフォーマンスもそれに伴ってきている。彼はまだまだこれからも活躍が期待されているよ」
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments