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F1トスカーナGP決勝:赤旗2度の大波乱も跳ね除け、ハミルトンが圧倒。アルボン初表彰台3位

F1第9戦トスカーナGPの決勝レースが行なわれ、メルセデスのルイス・ハミルトンが今季6勝目を挙げた。

Lewis Hamilton, Mercedes F1 W11, Valtteri Bottas, Mercedes F1 W11 battle at the restart

写真:: Andy Hone / Motorsport Images

 F1第9戦トスカーナGPの決勝レースが、ムジェロ・サーキットで行なわれた。赤旗が2度出るサバイバルレースとなったが、メルセデスのルイス・ハミルトンが今季6勝目を挙げた。

 今回はフェラーリにとって、F1参戦1000レース目の記念のレース。フェラーリのマシンにはワインレッドの特別カラーリングが施され、レース前からフェラーリを称える催しが行なわれた。

 レコノサンスラップでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が『アイドリング時にストールしそうになった』と違和感を訴えたため、グリッド上ではレッドブルのスタッフがエンジンカウルを開け、慌ただしく作業を行なった。

 快晴のムジェロは気温30度、路面温度は45度まで上昇する中、全20台がフォーメーションラップへ。スタートタイヤの選択はトップ10は予選Q2で使ったソフトタイヤ。11番手以下では、ダニール・クビアト(アルファタウリ)、キミ・ライコネン(アルファタウリ)など計5台がミディアムタイヤでのスタートを選択した。

 59周のレースがスタートすると、2番グリッドのバルテリ・ボッタス(メルセデス)が良い蹴り出しを見せ、ポールポジションのハミルトンを交わし首位に立つ。一方、フェルスタッペンは蹴り出しこそ良かったものの、加速が鈍り中団に飲み込まれていった。するとターン2手前で多重クラッシュが発生。フェルスタッペンは後方から追突され、グラベルへとハマってしまった。

 このクラッシュでフェルスタッペンとピエール・ガスリー(アルファタウリ)がグラベルでマシンを止め、レースを終えることになってしまった。またキミ・ライコネン(アルファロメオ)、ロマン・グロージャン(ハース)もポジションを落とした。

 その前では、カルロス・サインツJr.(マクラーレン)がスピン。セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)はこれを避けきれず、フロントウイングにダメージを負い緊急ピットインを強いられた。

 これでセーフティカー(SC)が出動。上位はボッタス、ハミルトン、シャルル・ルクレール(フェラーリ)、アレクサンダー・アルボン(レッドブル)というオーダーとなった。

 SCは7周目に戻り、レース再開。しかしセーフティカー上のライトが消えたのは最終コーナー手前になってから。ボッタスはフィニッシュラインギリギリまで加速を遅らせた。

 しかし、ボッタスが加速した直後に後方で多重クラッシュが発生。後方の数台が最終コーナーの立ち上がりから加速してしまったようで、玉突き事故のように接触が起きサインツJr.やマグヌッセン、ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)、アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)がリタイアとなった。

 再度SCが出動した後、赤旗が掲示されレースが中断された。ピットレーンで各車がマシンを止め、各部をチェックする中、オコンはブレーキのオーバーヒートによりリタイアを届け出た。これにより、この時点で走れるマシンはわずか13台。10番手には、ジョージ・ラッセル(ウイリアムズ)が繰り上がった。

 レースはまだ50周残っているが、メルセデスの2台はピットレーンで新品のミディアムタイヤに履き替え、タイヤ交換義務を消化。一方、ルクレールやアルボンは、より使用距離の短いソフトタイヤに交換した。

 約25分のレース中断の後、SC先導でコースイン。再びグリッドからのスタンディングスタートに各車が臨んだ。

 メルセデスの2台はほぼ同じような蹴り出しを見せるが、ハミルトンはボッタスのスリップストリームに入り、ターン1で首位を奪還。一方でアルボンは7番手までポジションを落としてしまった。これにより3番手ルクレールの後ろに、ランス・ストロール(レーシングポイント)が迫る形になった。

 ハミルトンは一気にスピードを上げ、後方を突き放しにかかる。DRSが使用可能になるころにはボッタスとの差が2秒、ルクレールとはさらに3秒以上のギャップを作った。

 15周目、6番手のダニエル・リカルド(ルノー)がセルジオ・ペレス(レーシングポイント)をオーバーテイク。ルクレールはストロールの攻撃をなんとか抑えていたが、18周目のターン1でついにストロールに交わされた。その後ろでアルボンもペレスを抜くことに成功した。

 ルクレールはその後も、リカルドとアルボン、ペレスになす術なくオーバーテイクを許し、ポジションを落としていってしまった。22周目にピットに入ったルクレールは、ハードタイヤに履き替えた。

 首位を走るハミルトンとボッタスのタイム差は2秒前後のギャップをキープし周回を重ねていく。3番手のストロールはこの2台から少しずつ離され、24周目にはボッタスとの差が12秒まで開いた。

 28周目、ストロールに詰まりかけていたリカルドがピットイン。ミディアムタイヤへと履き替えた。ソフトタイヤでレースをリスタートしたマシンはこれを前後にピットストップを実施していった。

 ストロールは31周目にピットに入るが、コースに復帰したのは先にピットに入ってペースを上げていたリカルドの後方だった。

 首位争いにも変化が。タイヤに苦しむボッタスはペースダウン。ハミルトンと8秒離されてしまい、32周目にピットインしてハードタイヤへ交換した。逆転に望みをかけ『ハミルトンと逆のタイヤを履きたい』と訴えていたボッタスだが、その翌周にピットインしたハミルトンもハードタイヤを装着した。

 全車がタイヤ交換義務を消化し、首位のハミルトンは7秒リード。ボッタスが懸命にそれを追った。リカルドが3番手につけ、ストロール、アルボンというトップ5だ。

 ハードタイヤを履き8番手を走っていたルクレールだが、クビアトに追いつかれた38周目にピットイン。ミディアムタイヤへと履き替え、11番手に後退した。

 メルセデスの2台にはタイヤを守るため、あらゆる縁石を避けるように指示が飛ぶ。対して三つ巴の3番手争いは、アルボンが39周目にファステストラップを記録しストロールへのプレッシャーを高めていった。

 43周目、ターン9でストロールが飛び出してしまいクラッシュ。セーフティカーが出動した。ハミルトンはタイミング的にピットに入れずホームストレートを通過。ボッタス以降は各車がピットに雪崩れ込んだ。ハミルトンは翌周にピットに入り、首位でコースに復帰した。

 ストロールは『タイヤがパンクした』と訴え、高速のままアウト側のバリアまでクラッシュしており、レースは再び赤旗中断となった。

 約20分の中断を経て、再びSC先導で各車がコースイン。メルセデス勢を含め、全車が中古のソフトタイヤへと交換し、このレース3度目のスタンディングスタートに臨んだ。

 47周目のリスタートで抜群の蹴り出しを見せたのはリカルド。ボッタスを交わして2番手に浮上した。アルボンは一時ペレスに交わされるも、すぐにポジションを取り戻し4番手につけた。

 ボッタスは48周目のターン1でリカルドを交わし、前のハミルトンを追うが、DRSが使用可能となるころにはその差は2秒ほど。各所でDRSを使ったバトルが繰り広げられ、アルボンは51周目のターン1でアウト側からリカルドをねじ伏せ、自身初の表彰台獲得を大きく手繰り寄せた。

 アルボンはボッタスに接近したが、ボッタスはファステストラップを叩き出して応戦。ハミルトンとボッタスの差が1.5秒前後のまま、残り周回数が減っていった。

 ハミルトンは残り2周となった58周目に猛プッシュ。1分18秒833のファステストラップを叩き出し、ボッタスとの差を1.9秒に広げた。ボッタスはこれで諦めたか、ハミルトンは4.88秒差のトップチェッカーを受けた。

 これでハミルトンは通算90勝目。ミハエル・シューマッハーの持つ最多勝記録に並ぶまであと1勝となった。アルボンは3位。届きそうで届かなかった自身初表彰台をここで獲得した。

 4位以下、リカルド、ペレス、ノリス、クビアト、ライコネン、ルクレール、ベッテルまでがポイント獲得。ライコネンは8番手でチェッカーを受けたが、ピットレーン入り口のホワイトラインをカットしたとして、5秒のタイム加算ペナルティを受けて9位に降着となった。

 フェラーリは記念のレースでなんとか2台がポイント獲得。ラッセルは11位で惜しくもポイント獲得はできなかった。

 

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順位 ドライバー 周回数 タイム 前車との差 平均速度 ポイント
1 United Kingdom ルイス ハミルトン 59 -       26
2 Finland バルテリ ボッタス 59 4.880 4.880 4.880   18
3 Thailand アレクサンダー アルボン 59 8.064 8.064 3.184   15
4 Australia ダニエル リカルド 59 10.417 10.417 2.353   12
5 Mexico セルジオ ペレス 59 15.650 15.650 5.233   10
6 United Kingdom ランド ノリス 59 18.883 18.883 3.233   8
7 Russian Federation ダニール クビアト 59 21.756 21.756 2.873   6
8 Monaco シャルル ルクレール 59 28.345 28.345 6.589   4
9 Finland キミ ライコネン 59 29.770 29.770 1.425   2
10 Germany セバスチャン ベッテル 59 29.983 29.983 0.213   1

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