史上初のWSBK6連覇果たしたジョナサン・レイ「今季始めには予想できなかった」
スーパーバイク世界選手権(WSBK)で前人未到の6連覇を達成したカワサキのジョナサン・レイ。彼はシーズン開始時にこの偉業を達成できるとは考えていなかったと語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
2020年のスーパーバイク世界選手権(WSBK)は、先週末にシーズン最終戦がポルトガルのエストリルで行なわれ、そのレース1でジョナサン・レイ(カワサキ)が史上初となる6年連続のタイトル獲得を果たした。
レイはチャンピオンシップ2番手のスコット・レディング(ドゥカティ)に対し既に大きなリードを築いて最終戦に乗り込んでおり、わずか3ポイントを獲得した段階でタイトル獲得の決まる状況だった。
ただレイは予選でまさかの転倒。15番手から決勝レースに挑むことになったものの、レース1では挽回し、4位でフィニッシュ。前人未到の6連覇を達成した。
今季、レイは開幕戦フィリップアイランドのレース1で転倒。苦いシーズンの始まり方となってしまっていたが、見事に立て直した。
レイは6年連続のタイトル獲得を果たしたシーズンを振り返り、当初はこの結果は想像もできなかったと語った。
「チャンピオンシップ開幕戦で転倒した後、6〜7ヵ月前ならここに立っているとは想像できなかっただろう」
レイはそう語る。
「そしてロックダウン中に再編されたカレンダーを見ると、もし自分でシーズンの7つのサーキットを選べるなら、この7つは選ばないだろうなと思った。僕らのマシンにとって適したトラックではなかったからね」
「チームと一緒に、信じられないほどの仕事をしたんだ。僕らは懸命に取り組んで、持てる全ての機会を最大限活用した。全8ラウンドのチャンピオンシップ最終戦に、(レディングに)大きな差をつけてたどり着けたのは、舞台裏での全員のハードワークの証だ」
レイは開幕戦での転倒リタイアが2020年シーズンのさらなるモチベーションを喚起したとも語っている。
「僕としては、フィリップアイランドでの転倒は“災い転じて福”となったと思う。ロックダウン中に家で懸命にトレーニングなんかに取り組んだからね」と、レイは言う。
「精神的には厳しかったけど、フィジカルトレーナーと一緒に本当にハードに取り組んだんだ。数kgは体重が落ちたよ。それで(シーズン再開初戦の)ヘレスでは、とても良い感じだった。リザルトがそれを反映していないくてもね」
「シーズン中盤は僕らの弱いサーキットだなと考えていたけど、それも上手く乗り切って全体的にポイントを獲得できた。その時点からチャンピオンシップを掴んでいったんだ」
レイは既にカワサキと2021年以降の複数年契約延長で合意済み。現在33歳の彼に、残るキャリアでの目標は何なのかと訊くと、彼はこう答えた。
「今はただより改善していくこと、そして自分自身に挑戦し続けることを除いて、目標はもうないよ」
「最大の目標は、ただレースを楽しむことだ。そしてカワサキのためにバイクを開発すること、健康でいることだね」
なおレイはエストリル戦においてレース1は4位、スーパーポールレースを5位、レース2では転倒で14位となったことで、WSBK通算100勝目の記録は来シーズンに持ち越しとなった。
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