2戦連続でラジエターにトラブル……ルノーに求められる早急な対策
ルノーF1チームは、レッドブルリンク2連戦でラジエターの問題に悩まされた。そのためチームは、緊急の解決策を模索している。
写真:: Mark Sutton / Motorsport Images
2020年のF1開幕戦オーストリアGP、ルノーのダニエル・リカルドは、リタイアを余儀なくされた。その原因はラジエター。溶接が不十分であったため、水漏れが発生……その結果、オーバーヒートが引き起こされたという。レース終了後、残りのラジエターはイギリスのファクトリー送り返され、X線検査などを受けた。そして問題がないことが確認されたモノが、第2戦シュタイアーマルクGPに持ち込まれた。
しかしそのシュタイアーマルクGPで、今度はエステバン・オコンが同じトラブルに見舞われることになった。ポイント圏内を走っていたオコンだったが、急遽ピットに呼び戻され、リタイアすることになった。貴重なポイントを逃す結果となったわけだ。
ルノーが頭を悩ませるのは、連戦が続くため、対策パーツを用意する十分な時間がないということだ。
「非常に、非常に苛立たしいことだ。そして、とても失望している」
ルノーのエクゼクティブ・ディレクターであるマルチン・ブコウスキーは、motorsport.comに対してそう語った。
「これは、供給業者から購入したパーツだ。詳しく言えば、ラジエターの溶接が問題だった。そのため全ての溶接をチェックしたが、問題は見つからなかった。そして、我々は再び問題に遭遇した」
「我々はバルセロナでのプレシーズンテストでも同じラジエターを使ったが、何の問題もなかった。なので熱負荷サイクルなのか、レッドブルリンクの縁石の問題なのか、我々が理解できていない、見つけることのできていない問題があるのだろう」
「次のレースでは、より協力な”封じ込め”措置を講じるつもりだ。しかし同じ問題が2度発生し、2度の入賞の機会を失ってしまったことは、非常に残念だ」
「そのため我々は、厳しく調査していくつもりだ。我々は全てのラジエターをチェックするため、エンストンのファクトリーに戻すつもりだ」
ブコウスキー曰く、今後は別の生産ロットのラジエターを使わなければいけない可能性があると認める。
「新しいことをすることはできない。そのため既存のモノに対し、”封じ込め”と呼ばれる対策を行わなければいけないだろう。素材を追加し、溶接部分を補強して、破損や漏れが発生しにくくなるようにしなければいけない」
「だから、小綺麗なモノにはならないだろう。しかし、1レースを戦うには十分なモノになることを願っている。そして将来的には、より強固なモノを手にできるはずだ」
ルノーにとっての救いは、トラブルが発生したものの、いずれのレースでも残ったひとりが入賞したということだ。
「今日は冷却の問題や警告は出なかった」
シュタイアーマルクGPで8位に入ったリカルドはそう語った。
「先週とは逆になったようだ。開幕戦ではエステバンには問題なかったが、僕にはあった」
「そして今日、彼は問題を抱えた。でも僕には問題はなかったから、冷却については何も心配する必要はなかった」
「彼が今日抱えた問題は、僕が開幕戦で遭遇したのと、とても似た問題のようだ。だから、さらなる調査が必要になると思う」
オコンは、シュタイアーマルクGPでのトラブルについて次のように語った。
「起きたことについては、確かに失望している。僕らは良いポジションを走っていた。素晴らしいチャンスがあったし、戦略もかなり良かったと思う。だから残念だ」
「残念ながら、モータースポーツでは時々あることだ。僕らは冷却の問題を疑った。そのため、エンジンを労るために、リタイアすることを決断したんだ」
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