MotoGPルーキー、シェイクダウンテストで初ライド。“化け物”マシンに驚き隠さず
MotoGPはカタールでシェイクダウンテストを実施。今季最高峰クラスデビューの新人4人がMotoGPマシンを走らせ、初ライドの完走を語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
2021年のロードレース世界選手権MotoGPクラスには、4人のルーキーがデビューを果たす。3月5日にはカタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで彼らとテストライダーの参加するシェイクダウンが実施され、MotoGPマシンでの走行経験を積んだ。
今季の新人はプラマックのホルヘ・マルティン、エスポンソラマのエネア・バスティアニーニ、ルカ・マリーニ、そしてアプリリアのロレンソ・サヴァドーリだ。なおサヴァドーリは昨シーズン3レースに出場しているため、MotoGPマシンのライディングは初めてではない。
このテストはルーキーにとって貴重な習熟の機会と言える。なぜなら通常ならシーズン終了後に実施されてきたポストシーズンテストが、新型コロナウイルスの影響で中止となってしまったからだ。
なおこの日のトップタイムはレプソル・ホンダのテストライダーであるステファン・ブラドルが記録した1分55秒614だ。
昨年Moto2で王者となったバスティアニーニは、初のMotoGPマシンとなるデスモセディチGP19による走行で1分58秒051をマーク。35周を走破した。
チームメイトのマリーニは1分58秒376をマーク。ただ彼はマシンに生じた技術的な問題もあり、走行は33周に留まった。
初走行を終えたマリーニは難しい1日だったと振り返り、マシンのポジション面で快適に感じられるようにしたいと語った。
「初日はちょっと難しかった。2台のマシン両方に、いくつか異なった問題が出てしまったからね」と、マリーニは言う。
「(セッションの)初めに多くの時間をロスしてしまった。それから1周目にも問題があってパワーが100%じゃなかったんだ。それで初めてスロットル全開にした時も、ショッキングではなかった。ガレージに戻ると皆に(MotoGP初ライドの)感覚はどうだった? と訊かれたけど、“普通だった”と答えたんだ」
「みんな僕の反応にショックを受けていて、言葉がなかった。それからは諸々の問題を修正して、最終的には何周か良いラップを走れたし、完全なパワーも感じられたよ。ものすごかった。バイク全体のフィーリングは素晴らしいものだ」
「バイクに乗ったときのポジションでは少し作業が必要だね。シートやタンク、ハンドルはそこまで快適に感じられていないんだ。そういった細かい部分に取り組まなくちゃいけない。コーナリングの中盤にポジションが自然じゃないんだよ」
またマルティンはルーキー勢の中でもっとも激しい1日を過ごした。彼は31周目にターン3でクラッシュを喫してしまった。彼はMotoGPマシンのシームレスギヤボックスに驚きを見せるとともに、全体的なパフォーマンスは悪くないと考えていると語った。
「僕を一番驚かせてくれたのはあのギヤボックスだ」と、マルティンは言う。
「ギヤチェンジの方法だけど、変えたことに気づかずにギヤチェンジできるなんて、素晴らしいよ」
「ストレートでの走りはクレイジーだったよ。(ギヤを変えても)音はいつも同じギヤのようで、6速に入れたときですら後ろから突き上げるようなパワーがあるんだ」
「ブレーキも凄く良かった。時速339キロにもなっているときのブレーキはクレイジーだ。でも止まることができるんだ」
なおこのシェイクダウンテストには、昨年限りで現役を引退し、ヤマハテストライダーに就任したカル・クラッチローも参加。ただヤマハは野左根航汰、中須賀克行と3台のマシンを共有していたため、誰が各マシンでのベストタイムをマークしたかは明らかでない。
3月6〜7日にかけてはレギュラーライダーの参加するオフィシャルテストが実施。また10〜12日にかけてもテストが行なわれる予定だ。
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