【スーパーGT】“優勝請負人”関口雄飛のSARD移籍。狙いはスープラ陣営の底上げだけにあらず
TOYOTA GAOOO Racingの2022年体制発表会の中で、関口雄飛がスーパーGTの所属チームを移籍することとなった経緯が明かされた。
Yuhi Sekiguchi
Motorsport.com / Japan
先日行なわれたTOYOTA GAOOO Racing(TGR)の2022年体制発表会では、関口雄飛がTOM'SからSARDへとチームを移籍することが発表された。関口は2021年に36号車au TOM'S GR Supraでタイトルを獲得しているだけに、チャンピオンの電撃移籍は驚きをもって迎えられた。
同日のトークショーの中で関口は、移籍の経緯について次のように語っていた。
「TGRさんから、TGR陣営全体の底上げをしたいので、それに協力して欲しいというお話をいただきました」
「自分は2013年末に翌年の契約がない時、2014年に(当時のレクサス陣営に)快く受け入れてくださったという経緯があり、自分ができることで貢献したいという気持ちがあったので、移籍をすることに決めました」
また、“モリゾウ”の名でレース活動も行なうトヨタ自動車の豊田章男社長は質疑応答の中で、関口の移籍について補足。陣営の底上げが目的のひとつであることを改めて説明した上で、それ以外にもプラスになる部分があるのではないかと語った。
「関口選手は今年、スーパーフォーミュラでもチームタイトルに貢献しましたし、スーパーGTでも坪井翔選手と共に劇的な逆転チャンピオンを獲得してくれました。私に言わせると、彼は“優勝請負人”だと思っています。スーパーGTのスープラ陣営において、どこのチームが勝ってもおかしくない環境を作ることが、ファンにとっても、スポンサーにとっても素晴らしいことなのではないかと思います」
「また彼自身、次世代の育成にも力を入れています。チームを移籍して色んなことを知ることが、(関口の次世代育成にも)活かされるのではないかと思います」
2014年、関口が日産陣営からレクサス陣営に移籍した時のチームメイトであり、2022年は監督として関口と再びコンビを組むこととなる脇阪寿一監督は、発表会後のグループインタビューに出席。そこで脇阪監督は、モータースポーツ界の明るい未来のためにも、関口をはじめとするベテランドライバーの働きは重要であると述べた。
「今回は小林可夢偉選手の(WEC)チーム代表就任、中嶋一貴さんのTGR-E副代表就任の発表がありました。これはTGRとして『これまでファミリーの一員として戦ってくれたドライバーは、一定のキャリアを終えた後もその能力を活かす場があるんだ』ということを示すような発表だったと思います」
「来年私たちTEAM SARDは中山雄一選手、関口雄飛選手を起用しますが、彼らにはスピードだけでなく、人間性の高い選手、フィードバックの能力が高い選手を育ててもらいたいと思っています。そうすることで未来への可能性が膨らむと思います」
「若手をそういう風に育てるためには、彼ら自身も成長しないといけませんし、それがひいてはTGR全体の底上げに繋がると思います。モータースポーツを起点としたもっと良いクルマづくりに貢献していきたいです」
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