スーパーGT 第5戦:鈴鹿
“鈴鹿5連勝”の懸かるミシュランが語る、強さの秘訣。Zとの相性◯で「いつでも上位争いできる」安定感も実現
スーパーGT第5戦では、鈴鹿での5連勝が懸かっているミシュラン。彼らは車両がGT-RからZに変わっても鈴鹿戦での強さを維持しながら、その他のサーキットでも速さを見せられるようになった点をポジティブに捉えている。
戎井健一郎
編集: 2022/09/06 9:54
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鈴鹿サーキットで行なわれた2022年スーパーGT第5戦の予選では、23号車MOTUL AUTECH Zがポールポジションを獲得した。23号車にタイヤを供給するミシュランにとっては、2020年から続くGT500クラスでの鈴鹿連勝を“5”に伸ばす絶好のチャンスだ。
ミシュラン勢は、車両がGT-Rだった2020年から23号車が3連勝。今季からは日産勢の車両がGT-RからZにスイッチされたものの、5月に鈴鹿で開催された第3戦では3号車CRAFTSPORTS MOTUL Zが優勝。ミシュランとしての連勝を4に伸ばした。
そして今回の鈴鹿戦も23号車がポール獲得と、5連勝に向けて死角なしといった状況のミシュラン。予選前、日本ミシュランタイヤのモータースポーツダイレクターである小田島広明氏に強さの秘訣を聞いた。
「我々は鈴鹿だけにフォーカスをして開発をしているわけではありませんが、我々のタイヤは歴史的に高温・高負荷の状況で速いタイヤであるという自負はあります」と切り出した小田島氏。鈴鹿サーキットはタイヤへの負荷が大きいサーキットであり、スーパーGTの開催時期も夏場に設定されることが多い。ミシュランが持つ強みと、鈴鹿戦の条件がマッチしたということだ。
ではなぜ、ミシュランは高温・高負荷の状況で速さを見せられるのか? そう尋ねると、小田島氏はいくつかのポイントを挙げた。
#23 MOTUL AUTECH Z
Photo by: Masahide Kamio
「ひとつはレース全体を見た場合の熱のコントロールですね。タイヤがオーバーヒートしないように性能を維持し続ける技術、ということです」
「また(高温のレースで)温度レンジが高いタイヤを使わないといけないとなると発動性の高さがポイントになりますが、我々のタイヤは(発動に)ある程度早さがあります。そこも鈴鹿での優位性になっていると思います」
確かに第3戦鈴鹿でトップを走っていた3号車は、セーフティカー出動によってそのマージンが一気になくなった際も、リスタートで一気にライバルとの差を広げて瞬く前にセーフティリードを稼いだという場面があった。これは発動の早さに関する小田島氏の発言を裏付けるシーンだと言える。
こと夏場のレースに関しては、近年はダンロップやヨコハマといったメーカーも速さを見せるようになっており、今回の予選もトップ4がそれぞれ異なるタイヤメーカーとなるなど、群雄割拠の様相を呈している。ただ今季のミシュランは夏場の鈴鹿戦に限らず、様々な条件下で高いパフォーマンスを見せている。
開幕戦岡山では23号車と3号車が共にQ1敗退に終わるも、デグラデーションやピックアップ(タイヤかすの付着)による影響が小さいタイヤを持ち込んだことで、決勝では驚異の追い上げを見せて23号車が3位、3号車が5位。第2戦富士では3号車が優勝争いを展開し、第3戦鈴鹿では3号車が勝利を飾った。
小田島氏は、車両がZに変わったことでミシュランユーザーは全体としてのパッケージが向上しているとして、鈴鹿戦での勝利のみならずタイトル獲得にも大いに期待が持てると語った。
#3 CRAFTSPORTS MOTUL Z, #23 MOTUL AUTECH Z
Photo by: Masahide Kamio
「今年から車両がZに変わり、GT-Rの時と比べて空力のバランスが良くなったと感じています。それにより、GT-Rで苦手としていたレースでも強さを発揮でき、いずれのレースでも上位に入れるポテンシャルを持ち合わせていると思います」
「低温域かつ低速のサーキット(岡山)、高速と低速のバランスが取れたニュートラルなサーキット(富士)、高負荷の鈴鹿という3戦でいつも上位争いできたという点では、クルマとしてのパッケージは非常に良くなってきたなと思います」
「我々は他のタイヤメーカーよりも優位性を出すため、あらゆるコンディションで適切なプロダクトを提供することを目指していますが、今の所それは順調に進んでいます」
「昨年も決して悪い状態ではありませんでしたが、クルマのパッケージの向上と共にオーバーオールでの年間チャンピオンが近付いたと思います」
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