スーパーGT 岡山公式テスト

高度な情報戦……爪を隠しているメーカーはあるのか? スーパーGTテスト開幕で各者が疑心暗鬼

岡山でのスーパーGT公式テストが終了。各車が今季初めて一堂に会した今回のテストだが、各メーカーのドライバーからライバルを警戒する声が多く聞こえてきている。

戎井健一郎 Jamie Klein

公開日時: 2023/03/12 11:43

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

Google検索でmotorsport.comをお気に入り登録

#37 Deloitte TOM'S GR Supra

 3月11日から2日間、岡山国際サーキットでスーパーGTの公式テストが実施された。参戦する全チームが一堂に会する今季初めてのテストとあって、パドックでの話題はもっぱら「今季の勢力図はどうなるのか?」という点に終始した。

 もちろん岡山での2日間のテストだけで今季の勢力図を断定するのは早計であり、かといって3月下旬の富士テストを終えても本当のパワーバランスは見えてこないかもしれない。実際、GT500の各メーカーの関係者は異口同音にライバルを警戒するコメントを残し、「蓋を開けてみなければ分からない」と締めくくるのが通例となっている。ではそんな中で、具体的にはどのメーカーがどのように警戒されているのか?

 まず今季最大の変更点であるカーボンニュートラルフューエル(CNF)との適合について。化石燃料非使用ながら既にガソリンと遜色ない性能を発揮しているCNFだが、それぞれが少しでも燃焼効率を上げるために奮闘している。CNFから最大限の力を引き出せるかどうかは間違いなく重要なファクターになるだろう。

 そんなCNFの扱いについては、日産が一歩抜きん出ているのではないかという声が多く聞かれる。37号車Deloitte TOM'S GR Supraの笹原右京は、CNF導入によるパワーダウンは全体的に少ないものの、日産が特に少ないようだとコメント。8号車ARTA MUGEN NSX-GTの大湯都史樹もCNFについて「日産は“良いところ”を見つけてきているんじゃないかと思います」と話していた。

 

Photo by: Masahide Kamio

 しかしそうではないと語るのが、ディフェンディングチャンピオン、1号車MARELLI IMPUL Zのふたり。ベルトラン・バゲットはこう語る。

「僕はそうは思わない。他のマシンも見ていたが、大体同じようなパワーだと思う。誰もフルパワーではないはずだ。日産が他よりも何かを隠していることはないと思う」

 そしてチームメイトの平峰一貴も同じく日産のアドバンテージを否定し、次のように語った。

「僕たちにアドバンテージがあるとは思いません。ホンダは昨年に比べてメカニカルグリップがかなり改善しているように思います。難しいところで何とも言えないですけどね」

 

Photo by: Masahide Kamio

「トヨタは何か隠しているかもしれません。あくまで噂に過ぎませんが、トヨタはパワーを抑えているのではないかという話も聞きます。トヨタは毎回リザルトでは下位にいますが、そこまで遅いとは思えません」

 このように平峰はホンダの強さを警戒すると共に、苦戦気味に見えるトヨタが爪を隠しているのではないかという見立てをしている。もちろんトヨタ陣営がこれを肯定することはないが、37号車Deloitte TOM'S GR Supraの大立健太エンジニアは、各メーカーがどこまでエンジン出力を出しているのか分からないというのは確かだと述べた。

「他メーカーのことは全く分かりません。今はトヨタが下位に沈んでいますが、では開幕戦もそのままかと言われたら、難しいところですよね」

「他メーカーがどこまで出力を出しているのかも分からないです。なので、とにかく自分たちとしてはクルマをしっかりと仕上げることに集中しています」

 また、仮にどのメーカーも現段階で“三味線を弾く”ようなことをしていなかったとしても、2週間後の富士テストに向けて新アイテムを投入して大きく改善する可能性も否定できない。そう主張するのは8号車ARTA MUGEN NSX-GTの野尻智紀だ。

 

Photo by: Masahide Kamio

「次の富士テストで、もしかするとCNFに合わせ込んだ全く違うエンジンを入れてくるメーカーがあるかもしれません」

「特にトヨタなどは下位に沈んでいますが、実はもう原因は分かっているけど今はモノがないので耐えている、という可能性も拭いきれません。やっぱり開幕まで分からないですね」

 やっぱり開幕するまで分からない……野尻のその言葉に尽きるわけだが、4月の開幕まで“情報戦”が終わることはないだろう。

 

関連ニュース:

あなたの意見が聞きたい!

Motorsport.comで何を見たいですか?

5分間のアンケートにご協力ください。

- Motorsport.comチーム

コメントを読んで投稿する

関連ニュース :

記事をシェアもしくは保存

Copy link

Facebookでシェアする

Twitterでシェアする

WhatsAppでシェア

Linkedinでシェアする

Pinterestでシェアする

Viberでシェア

前の記事 2日間のスーパーGT岡山公式テストが終了。最終セッションは3号車Niterra MOTUL Zがトップ、総合首位は16号車ARTA

次の記事 【スーパーGT】新車両apr LC500h GT、苦手想定の岡山でも望外のパフォーマンス。しかし見据える先はただひとつ「鈴鹿!!」

Top Comments

コメントはまだありません。 最初のコメントを投稿しませんか?

View More & Comment

More from

戎井健一郎



ザック・オサリバン、エンヴィジョンから来季フォーミュラE参戦が決定。元ウイリアムズF1育成、直近2年は日本で活躍

フォーミュラE

フォーミュラE 1 日前

ザック・オサリバン、エンヴィジョンから来季フォーミュラE参戦が決定。元ウイリアムズF1育成、直近2年は日本で活躍



スーパーGT第6戦SUGOのエントリーリスト発表。前戦大クラッシュの埼玉Green Braveも名を連ねる

スーパーGT

スーパーGT 9 日前

スーパーGT第6戦SUGOのエントリーリスト発表。前戦大クラッシュの埼玉Green Braveも名を連ねる



「こんなもんでいいんだよ」ベテラン野尻智紀が、初優勝を渇望する相方・佐藤蓮に与えたかった“気付き”

スーパーGT

スーパーGT

第5戦:鈴鹿

22 日前

「こんなもんでいいんだよ」ベテラン野尻智紀が、初優勝を渇望する相方・佐藤蓮に与えたかった“気付き”

最新ニュース



MotoGP代役が急遽決定の中上貴晶、目標は現行マシンの「感覚取り戻すこと」

MotoGP

MGP MotoGP

サンマリノGP

1 時間前

MotoGP代役が急遽決定の中上貴晶、目標は現行マシンの「感覚取り戻すこと」



中指立ててゴメン……アレックス・マルケス「頭に血がのぼってしまった」とアコスタに謝罪

MotoGP

MGP MotoGP

サンマリノGP

4 時間前

中指立ててゴメン……アレックス・マルケス「頭に血がのぼってしまった」とアコスタに謝罪



フェラーリ、4戦連続表彰台ナシ。それでもバスール代表前向き「あと1回、SCなどがあれば今回は優勝を争えた」

F1

F1 F1

スペインGP

4 時間前

フェラーリ、4戦連続表彰台ナシ。それでもバスール代表前向き「あと1回、SCなどがあれば今回は優勝を争えた」



フェルスタッペン、カート100人対決イベントで圧倒! F1王者の力をアマチュアに見せつけ「今から行くぞ」の追い抜き宣告も

General

Misc General 4 時間前

フェルスタッペン、カート100人対決イベントで圧倒! F1王者の力をアマチュアに見せつけ「今から行くぞ」の追い抜き宣告も

Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.

フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。

次の 2 つのオプションがあります。

購読中 すでに購読していますか? ここからサインインします

広告ブロッカーを無効にしましたか?
ページをリロード

お知らせの管理

登録