松下信治、“後輩”角田裕毅の強みを語る「彼はミスをしても気にしすぎない」
バーレーンで印象的なF1デビューを飾った角田裕毅。その強みはミスを恐れず落ち着いている点にあると、昨年共にF2を戦った松下信治は分析する。
Yuki Tsunoda, Carlin and Nobuharu Matsushita, MP Motorsport
Mark Sutton / Motorsport Images
7年ぶりの日本人F1ドライバーとしてアルファタウリのシートを得た角田裕毅は、プレシーズンテスト、そして開幕戦バーレーンGPで早くも印象的なパフォーマンスを見せ、高い評価を得ている。そんな角田と昨年同じ舞台で戦った松下信治が、彼の印象や強みについて語った。
松下も角田同様、ホンダの育成ドライバーとしてヨーロッパに渡り、F1を目指してきたドライバー。彼は2015年から計5シーズンFIA F2(GP2)に参戦して通算7勝を挙げたが、年間最上位はランキング6位に留まり、F1昇格は果たせず。今季はホンダの育成枠を外れて日産のドライバーとしてスーパーGTに参戦することになっている。
角田は昨年のFIA F2でランキング3位を獲得してF1昇格を手繰り寄せた訳だが、同年F2に参戦していた松下から見て、角田の強みはどこにあるのか?
「角田選手の良い所は、あまり気にしすぎない所だと思います」と松下は言う。
「彼はミスをしても、すぐ次に切り替えることができます。これはとても重要なことです」
「大抵の人は、ミスをする度に『次こそはミスをしてはいけない』と考えるものです。しかし彼は『ミスをしたけど、学ぶことができた』と考えて次に進みます。これは彼の大きな強みです」
「今季のアルファタウリは競争力がありますし、トップ10には簡単にいけると思うので、彼は素晴らしいシーズンを送れると思います。そして僕はガスリーの速さも知っています。僕はGP2で彼と一緒に走っていますからね。角田選手がガスリー相手にどこまでやれるのか注目ですし、とても楽しみです」
松下と角田は昨年のFIA F2だけでなく、2019年のユーロフォーミュラ・オープンでも共にレースをしている。松下は角田がその頃からかなり成長していると語った。
「2019年に彼はF3を走っていましたが、彼と会ったのはその時が初めてですね」と松下。
「僕たちはユーロフォーミュラ・オープン(ハンガロリンク)で一緒に走りましたが、あの時彼はあまり速くありませんでしたし、ミスもたくさんしていました」
「でも昨年カーリンと共に仕事をしたことでかなり成長していますし、前よりもずっと落ち着いていると思います」
「彼が予選で速く走れることは間違いありません。レースでは序盤抑え目に走ってタイヤのライフを残して、終盤にプッシュすることが多かったですが、F1ではスタートからすぐにアグレッシブに走る必要もあるでしょう。そこは改善点だと思いますが、彼ならできると思います」
過去数シーズン、F1を目指してプレッシャーのかかる環境でレースをしてきた松下。現在はスーパーGTでよりリラックスした雰囲気を楽しんでいるという。
「僕はF1を目指していて、それが目の前に迫っていました」
「特に2019年はホンダからのサポートを受けていたので、良い走りをすればシートを得られると思っていました」
「プレッシャーはかなりかかっていて、自分自身でも『何としても成功させないといけない』と余計なプレッシャーをかけてしまっていたと思います。そうすると少し硬くなってしまっていました。昨年は本当にラストチャンスだと思っていたので、全てを懸けて頑張る必要がありましたが、うまくいきませんでした。ヨーロッパにいた時と比べて、ここではかなりリラックスできています」
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