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FIAトッド会長、悪天候に見舞われたF1ベルギーGPに責任感じる「より明確な手順を用意しておくべきだった」

FIA会長のジャン・トッドは、F1レギュレーションの中に、レースがキャンセルされた場合の「より明確なプロトコル」を備えておくべきだったと語った。

Jean Todt, President, FIA

Jean Todt, President, FIA

Erik Junius

 F1第12戦ベルギーGPは、悪天候によりほとんどレースができず、セーフティカー(SC)先導で2周を完了したところでレース終了。ポールポジションのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が優勝となった。

 レギュレーション上、レースは2周以上の走行で成立となる。その2周がグリーンフラッグ下での走行でなければならない等の条件はないため、上位10台にはポイントが付与された。ただ規定レース周回数の75%を消化していないため、与えられるポイントは通常の半分となった。

 ポイントの付与は、議論を呼んだ点のひとつだ。FIA会長のジャン・トッドは、レース後の月曜日に迅速に行動した。10月5日に開催される次回のF1コミッションのミーティングで状況を適切に検証し、ポイント配分をトピックのひとつにすることを約束したのだ。

 F1の71年におよぶ歴史の中で初めてのケースだったのも関わらず、トッドは悪天候によりレースがキャンセルされる場合に備えて、FIAはもっと良い準備をすべきだったと認めている。

 トッドはmotorsport.comに対し、「私が自分を責めているのは、ある意味でこうなることがわかっていたからだ」と語った。

「分かっていたことだが、もっと明確なプロトコルを用意しておくべきだったかもしれない」

「しかしそれ以外に、このようなことが起きた理由はなにか? おそらくクルマがよりワイドになり、ダウンフォースが増したこと、そしてエクストリーム・ウエットタイヤのテストが十分ではなかったこと、そして視界の問題だ」

「しかし、スパのようなサーキットでは(視界問題の解決は)不可能だ。もし我々が『OK、レッツゴー』と言ったら1周目、2周目、3周目に15台のクルマがぶつかるというリスクを負うことになる。そんなことは望んでいない」

「我々は雨のレースを望んでいるが、今のところああしたコンディションでレースをするための材料はない」

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Rain soaks the pit lane

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Photo by: Glenn Dunbar / Motorsport Images

 今回のベルギーGPは、SC先導で数周フォーメーションラップを走ったが、レーススタート手順を中止。3時間弱におよぶ中断の後、SC先導で2周を走ってレース成立となった。

 ドライバーも含め、2度目のSC走行はレースを成立させるためだけの走行だったとの批判もあがっているが、トッドは「2回目の走行は、レースを行なうための純粋な試みであり、レース成立とポイント獲得のためだけにマシンが送り出されたわけではない」と強調した。

「2回目の試みは、可能性があると思えるような天気予報が出ていたからだ」

 ポイントの付与については「やはりレースウィークエンドである以上、ポイントを配分しなければならない」とトッドは話す。

「では、どうすればいいのか? レギュレーションに従うんだ。このような場合には、予選の結果とは異なる結果になる可能性があることを考えなければならない。そうすれば、どうすべきかが見えてくるだろう」

 トッドは、まともなレースを見ることができなかったファンに同情していることを認めた。

「ファンの一人としてテレビを見ていたが、とても悔しかった。チケットにお金を払ったファンの気持ちも理解できる」

「一方で、単純にドライブ出来ない状況で我々がドライバーたちに何かをするように頼んでも、彼らは理解してくれないだろう。我々もそんなことはしたくない」

 
 

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