ウイルスの脅威迫るF1開幕戦。アルファタウリ代表「全チームが参加できなければ不公平」
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、イタリア居住者の移動に制限が加えられ始めている。これはフェラーリやアルファタウリに影響を及ぼす可能性があるが、もし全チームが揃わなかった場合、F1開幕戦をスケジュール通りに開催すべきではないと、アルファタウリのフランツ・トスト代表は語る。
写真:: Andrew Hone / Motorsport Images
世界中に感染を広げている、新型コロナウイルス。その影響はモータースポーツ界にも及んでおり、MotoGP開幕戦カタールGP(3/6〜8)の最高峰クラスが中止、さらに第2戦タイGP(3/20〜22)も開催が延期されることになった。また国内では、鈴鹿サーキットで行われる予定だったスーパー耐久の開幕戦(3/21〜22)と鈴鹿2&4レース(4/4〜5)も、延期が決まっている。
そんな中、3月13日からオーストラリアで開催される予定のF1開幕戦オーストラリアGPは、予定通り開催できる見込みと主催者は声明を出している。
ただ、状況は非常に流動的だと言わざるを得ない。ヨーロッパでは、特にイタリアでの感染者が急速に増加。この影響で、イタリア人を中心に、検疫措置が強化される可能性がある。もしそうなった場合、イタリアに関係するチームのスタッフが、サーキットにたどり着くのが難しくなる可能性がある。
MotoGPカタールGPで、最高峰クラスの開催が中止されたのは、カタールがイタリアからの旅行客に対して、14日間の検疫期間を設けることを決めたからだ。
イタリア人スタッフが他国への移動を制限されるということになれば、フェラーリやアルファタウリが大きな打撃を受ける可能性がある。そして、彼らがレースに参加するための十分な人員を確保できなかったとしても、他のチームは問題なくレースに挑むことができる……そんな状況が生まれる可能性もあるのだ。
ひとつ、もしくはふたつのチームがレースに参加できなかった場合、F1はどう対処するのか? それについては不明瞭だ。しかし、アルファタウリのチーム代表であるフランツ・トストは、そのような状況でレースを予定通り行なうのは、公平なことではないと主張する。
「もし、いくつかのチームが何らかの理由で参加できないとなったら……そんなことについては考えてもいないし、私は意思決定者でもないが、そんな状況でシーズンを始めることは不公平だと思う」
「それは誰にとっても、大きな損害になるだろう」
現時点でもF1は、開催延期がすでに決まった中国GPの代替日程を模索するのに苦労している状況だ。そのため、さらにレースの開催スケジュールが変更されれば、カレンダーから脱落するのはほぼ確実な状況だ。
しかしトスト代表は、8月の夏休みを活かすか、あるいはシーズンを12月まで延長することで、開催日程を確保することはできるはずだと主張する。
「11月と12月には、レースができる日程がたくさんある。だから、22レース行なわれると、楽観視しているよ。それから、8月だって使うことができるしね」
フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットは、同チームのスタッフがグランプリに参加できなくなれば、同社のパワーユニットを使うカスタマーチーム(ハースとアルファロメオ)も、大きな影響を受けることになるだろうと語った。したがって、イタリア人の入国制限が強化されることになれば、合計4チームがレースに参加できない可能性がある。
「ハースとアルファロメオにサポートを提供しているため、ふたつだけではなく、少なくとも4チームが影響を受ける可能性がある。そして、ピレリの状況も理解しておく必要があるだろう」
ビノット代表は先日そうコメントしている。
「最終的に4つのチームが参加できなかったとしたならば、レースは開催されるのだろうか? それは私が判断することではない」
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