ベッテル、リスキーな1ストップで7位入賞「僕らには失うモノがなかった」
フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、F1スペインGPでの1ストップ戦略には「失うモノは何もなかった」と語り、7位でチェッカーフラッグを受けた。
Sebastian Vettel, Ferrari SF1000
Charles Coates / Motorsport Images
フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、F1スペインGPの決勝レースを1ストップ戦略で走り切り、7位入賞を手にした。
今季苦戦が続くベッテル。今回のスペインGPの予選でも、11番手とQ3進出を逃した。そして決勝レースでは、ミディアムタイヤを履いてスタート。29周目にピットインするまで、その大半をポイント圏外で過ごした。
ベッテルはピットストップを行ない、ソフトタイヤを装着。この時点では、2ストップ戦略を採るのは間違いないと思われた。またチームメイトのシャルル・ルクレールが電気系統のトラブルによりリタイアしたため、唯一残ったフェラーリのドライバーということにもなった。
先行するマシンがピットインしたことで、5番手に上がったベッテル。その後チームは、1ストップで走り切るためには、タイヤを労る必要があると無線で指示した。
ベッテルはそのまま走行を続け、レース終盤にはランス・ストロール(レーシングポイント)とカルロス・サインツJr.(マクラーレン)に抜かれたものの、レッドブルのアレクサンダー・アルボン以下を抑え切り、ソフトタイヤでなんと36周を走り切って7位でチェッカーを受けた。
「とてもシンプルな決断だった。僕らには、失うモノは何もなかったんだ」
ベッテルは1ストップ作戦に切り替えた決断についてそう語った。
「僕らは11番手にいて、レースの終わりまでにポジションを上げようとしていた。そして、明らかに前を行くクルマに追いついていた」
「彼らは2度目のタイヤ交換のためにピットインしていった。でも僕は、彼らを捕らえ、そしてタイヤをマネジメントするために、ペースをコントロールしていた。その後、ペースを上げるように言われたから、そうしたんだ。そして、最後まで走り切ることができるかと尋ねられたりしたんだ」
「僕は言った。『3周前に訊いてほしかったね。僕は何回か尋ねたんだから。目標は何か、どれくらい走ればいいのか……タイヤを労りながら』とね」
「そして僕は、やってみようと言った。最後の5周は本当に大変だった。周回遅れになったのも、正直に言って助けになった。いつもそうだとは限らないけどね。でも、今日は助けになったよ」
「失うモノは何もなかったから、そのリスクを負った。そして、それは報われることになった。しかし、ソフトタイヤで40周以上走るのは、レース前のプランにはなかった」
ベッテルにとって7位という結果は、今季2番目に良い成績である。前述の通り、今季苦戦が続くベッテル……今回の入賞によっても、そのフェラーリの今季マシンSF1000に対する自信に関して、劇的な変化があったわけではないと語った。曰く、レース中にも、その自信は浮き沈みしたという。
「正直なところ、まだ浮き沈みがあった」
そうベッテルは語った。
「一部のセッションは、他のセッションよりは良かった。最初のスティントはあまり良くなかったが、第2スティントはマシンをよりコントロールできるように感じた。でも僕の方にも、まだやるべきことはあると思う」
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